02月26日(日)01時39分 の追記


【切原赤也の幸福】
幸せってこういうことを言うんだなあ〜って。えへへ。

【真田弦一郎の勘違い】
なに?あの日のことを教えろ?
あの日、と言われてそう簡単にピンとくるわけ…ああ、分かった。なんだ、あの日か。
そうだな、あの日もいつもと変わらなかった。
朝、蓮二と精市とともに学校に行き、勉学に励み、部活動をして帰った。
いたっていつも通り…ああ、そういえば精市と蓮二からもらった。
女兄弟がいるとそういうイベントにも積極的になるらしいな。家族全員が。
もちろん、一ヶ月後にはきちんとお返しする。
他にも実は学校でいくつかもらったのだが…なに?俺の話ではない?
…蓮二のこと?
なんだ、あの日の蓮二について聞きたかったのか?それならそうと言え、紛らわしい。
しかし蓮二のこととなると難しいな。
なにせ蓮二はそういったことを隠すのが上手いからな!ハッハッハ!

【仁王雅治の見解】
あの日の参謀は目に見えて浮かれちょったな。
え?なんで分かるかって?
なにも柳に限ったことじゃないぜよ。
テニス部のレギュラーのことは、イリュージョンのためにかなり研究したから、ちょっとした変化でも分かるんじゃ。それが例えほとんど表情に見せないやつの、ごく僅かな感情の起伏でも。
まあ、あの日は男なら誰でも多少は浮かれるじゃろ。
ただあの参謀があそこまで浮かれるっちゅうのもありえんしのぅ。
ありゃ昼頃になんかあったな。
なんでそう思うか?んなもん勘じゃあ、勘。プリッ。

【柳生比呂士の推理】
え?あの日の柳くんですか?
それがですね、どうもおかしいんですよ。
私があの日彼に会ったのは全部で三回です。
一回目は朝。この時はいつも通りでしたね。
ああ、一緒にいた幸村くんとともにいただきました。お姉さんと作ったと言ってましたね。
それ以外に変わったところはありませんでした。
二回目はお昼休みに図書室でお会いしました。借りていた本を返しに行ったんです。柳くんも同じ用事だと言っていました。
少し立ち話をして、柳くんが切原くんに呼ばれたので、すぐに別れました。
最後が部活動の時です。
この時にはもう、なんだか幸せそうなオーラを纏っていましたよ。
いやまさか、オーラは見えません。しかし見えたら良いのに、と思ったことは何度かありますよ。
そうですね。つまり、昼休みから部活動までの間に、柳くんに何かあったのでしょう。
そしてそれは悪いことではない。
あ、もう一つだけ。そのことにきっと、切原くんが関わっています。
まあ、勘ですが。

【ジャッカル桑原の災難】
あの日は散々だったよ。
いや、毎年そうだからある程度は覚悟してたんだけど、去年のハロウィンがそんなでもなかったから期待しちまったんだ。
え?あ、違う違う。結構もらうんだよ、ありがたいことに。
それはかなり嬉しいんだけど、大変なのはそこじゃないんだ。
まず最初は朝な。あいつ俺の席に座って待ち構えてたんだよ。
んで、「ハッピーバレンタイーン!」って手出すわけ。
あれは完全にトリックオアトリートのノリだな。むしろそっちのがマシかもしんねえ、お菓子かいたずらか、選択肢があるし。…結局お菓子渡すんだけど。
てかそれだけなら良いんだ。
あいつの厄介なとこは、その後休憩時間のたびに来て、手を出すとこだよ。
ついでに俺がもらったやつまで奪おうとするとこ。
とにかく、俺はあの日そんなだったから、柳を気にする余裕もなかったんだ。
でもそうだ、柳にももらったぜ。
大丈夫、それはブン太に奪われなかった。だって隣であいつも同じのもらってたからな。

【丸井ブン太の証言】
そう!見たんだよ!
場所はほら、校舎裏に大きな木が立ってるとこあるだろぃ?そこの下。
あそこって、告白したら上手くいく確率がかなり上がる場所らしいぜぃ。前女子が話してんの聞いた。
だからあそこで告白するやつ多いんだよな。俺も何回かされたし。
俺は購買への近道だから、毎日通ってんだけど。
で、その分告白現場にもよく遭遇すんの。
前にも仁王がコクられてるとこ見たな、四回。四回とも断ってたけど。なあ、あそこって本当に上手くいく確率高いの?
そう、だからあの日も木の下に立つ二人を見た時はそういう現場だと思ったよ。
でもそれが赤也と柳だったわけ。
ふっつーに声かけんだろぃ?
したら、こっち向いた二人がちょっと変だったんだよ。なんつーか、赤也はやたらニヤニヤしてて気持ち悪ぃし、柳もすっげぇ機嫌良さそうで、しかもそれが駄々漏れで気味が悪いし。
なんか怖いもん見た感じしたな〜、あれは。

【幸村精市の決意】
明日赤也に会ったら色々と確認しなきゃと思ってるよ。もちろん、二人きりでね。
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