09月17日(土)03時28分 の追記


〜赤い糸が目に見える世界で〜

「どうしよ、柳生」
「はい?」
「数々の画策と工作とたゆまぬ努力によって、遂に参謀と赤い糸が繋がっちまったぜよ」
「遂に、というか、やっと、ですよね」
「でもなあ」
「浮かない顔ですね。どうしたんですか?」
「やって、間違いかも知れんじゃろ」
「柳くんに限って、そんな間違いはしませんよ」
「でも、告って、チョキンって切られたら俺、立ち直れんぜよ」
「はあ」
「それに赤い糸が繋がってから、毎日参謀の周りにハサミ持った幸村がいるじゃろ」
「赤い糸は本人でなければ切れないじゃないですか。…まあ、確かに幸村くんなら、ジョキンと切ってしまえそうな気もしますがね」
「じゃろ」


〜10分経過〜


「…よし!」
「いきなり立ち上がって、どこかに行くんですか?」
「参謀に告白してくるなり!」
「居場所は分かるんですか?」
「赤い糸辿ってけば良いじゃろ」
「なるほど」

テクテクテク。

「あ!参謀!」
「仁王じゃないか。どうした」
「はい、これ」
「…ハサミ?」
「おん。参謀、今俺と赤い糸が繋がっとるじゃろ?」
「そのようだな」
「でな、これから俺、お前さんに告白するから、オッケーならそのハサミを返して欲しいんじゃ。ダメなら、一思いにチョキン!とやってくんしゃい!」
「分かった」
「よし、参謀!好きじゃ!」
チョキン!
「ギャアァァ!切った!」
「いやお前がダメなら切れと…」
「なし!今のなし!もう一回じゃ!テイクツーじゃあ!」
クルクル!ギュッ!
「…結び直すなよ」
「うぅ…ぐすっ…参謀…好きじゃ…」
チョキン!
「ギャアァァ!ありえん!テイクスリーじゃ!」
クルクル!ギュッ!
「好きじゃあ…!」
「…選択肢無いじゃないか」







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この後二人は無事結ばれますが、仁王くんはそれから一週間、ハサミを持った幸村くんに、「仁王の×××ちょん切るよ!」と追い掛け回されます。(×××には好きな言葉を入れよう!)
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