09月09日(金)23時08分 の追記


柳が太ったらしい。
そのせいで俺は、仁王に重罪人として責められている。
「太ったってどこが?」
「腹んとことかもうぷにってしよるし、腰とかも前より絶対肉付いた!俺はあの細い腰が好きじゃったのに…!」
知らねえよ。
つうか、お前は同級生の腹を触る機会があるのか?
裸は百歩譲って見たとして、そんなに観察する機会があるのか?
よし、あったとしよう。
でも俺はそんな話は聞きたくない。

「マジで?」
と左の仁王は無視して、右の本人に聞く。
「確かに、0.8キロほど増えたな」
「ほら!」
仁王がこれ見よがしに言った。
いや、そんなのは誤差の範囲内ですから。
俺なんて夏と冬とで2キロ違うぞ。
どうだ、参ったか。

仁王がこんなに俺を責めるのは、ここのところ毎日、休み時間や部活の後に、俺が柳にお菓子をあげているからだ。
いつも持っているものをちまちまと分け与えていた。
どうやら仁王は、柳が太った原因はそれだと決定づけたらしい。

俺としては、仁王がそんな細かいことを子どもみたいに気にしているのに驚いた。
ちなみに、同じく柳溺愛の他二人はというと、赤也はそんな小さな変化には気づけない。
幸村くんは、どんな柳でもおっけー、らしい。
柳本人も特に気にしている様子はない。
つまり、仁王以外には別にどうってことないようなので、俺はこれからもこの行動を続けようと思う。
だって柳はもうちょっと太った方が俺好みだし、そうすれば仁王の好みからは遠ざかるし。
あれ、これってなんて言うんだっけ。











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「分かる!俺それ分かるっスよ!」
「まじ?なんだっけ」
「分かる…!のに出てこない!」
「意味ねえじゃん」
「いや分かるんスよ…!喉のところまで来てるんです…!」
「へえ」
「ほら…!」
「ほら?」
「あの〜…家具の〜おっきい店の〜…」
「…イケア?」
「う〜…違います…」
「…ニトリ?」
「それだあ!」
「違うだろい」
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