05月13日(金)22時47分 の追記


「ボンソワール、紳士淑女の皆様。今週も始まりました、真夏の夜のウンディーネ。お相手は私、DJヒロシです。よろしければ30分間お付き合いください。それでは参りましょう。金曜深夜は!ヒロシと!ウンディーネッ!(エコー)」

チャ〜チャラ〜チャ〜ララ〜♪
この番組は、貴方の街のキングダム、跡部王国の提供でお送りします。

「それでは今宵はこのコーナーから」
チャーラ♪
「嗚呼恥ずかしや!ラ・プリュム・デ・アンジュ一枚分!(エコー)」

「このコーナーでは、リスナーの皆様が体験した、天使の羽一枚分くらいの恥ずかしい出来事について赤裸々に語っていただきます」

「まず最初のメール、湘南のプリリアント・マサッハルさんから頂きました、メルシーボクゥ。えー、ヒロシさんボンソワッ、早速ですが私の恥ずかしい体験を聞いてください。私にはお慕いしている人がいます。その方との仲を深めたいと思っているのですが中々上手くいかず、そのせいで夜な夜な枕を濡らす毎日でした。そんなある日、かの人が私の家に遊びに来てくださることになりました。なんという幸運。お茶菓子は何が良いだろう、ティーカップは、クッションは、とおもてなしについて永遠と考えてしまう日々。そして遂にその日がやってまいりました。私にとっては夢のような三時間、彼も楽しんでくれたようでした。そして彼が帰った後で、私は気付いてしまったのです!彼が!毎日汗を染み込ませているジャージを忘れていったことに!嗚呼私は悪い人間です。そこですぐに彼に明日お渡ししますと連絡をし、そっと鞄にしまうことだって出来たはずなのです。しかし私はマスタード色のジャージを袋から取り出すと、その匂いを目一杯に嗅ぎました。ジャージからはいつも彼からするかぐわしい花の薫りはしませんでした。その代わり、砂埃と汗の、とてつもなく興奮する匂いがしました。そのせいでその夜は布団を濡らすはめになってしまったのです…嗚呼恥ずかしや………」

「………えー、この話は一部フィクションです。私は匂いは嗅ぎましたが布団を濡らしてはいませんよ!」

「…次のメールに参りましょう。鎌倉のゲンイチ・タルンドールさんからです。ヒロシさんこんばんは、僕の恥ずかしい体験は先日のことです。いつも通りの親友との登校中、飛び出してきた猫を避けようとしたら躓いてしまい、なんとそのまま親友も巻き込んで派手に転げてしまいました。その時は怪我も無く良かったのですが、学校を終えて家に帰ってみて驚きました。親友と自分の持っていたジャージが入れ替わっていたのです。それだけでは明日返せば良いので問題は無かったのですが、何を思ったのか、僕はその親友のジャージの匂いを嗅いでしまったのです。春の庭のようなとても良い匂いがしました。しかしなぜそんなことをしてしまったのか、今でも思い出してみると恥ずかし………ん?ということは…!あっ、あの時私が嗅いだのは柳くんではなく真田くんのジャージだったということですか!?ヒイィィィィ!」
ガシャガシャバリーンドンガラガッシャーン!

ここで一旦CMです。
チャ〜チャラ〜チャ〜ララ〜♪
美味いブラジル料理を食うなら迷わずここ!跡部王国三丁目にて営業中のエストレーラ!正直こんなところに宣伝する余裕は無いんだぜ。ウェイターは摘み食いしまくるしよ。だからとにかく来てくれ!
チャ〜チャラ〜チャ〜ララ〜♪

「それでは今夜はこの辺で!お相手は、DJヒロシが再起不能のため、最後だけ私、ピヨリータ・マサハルンがお送りしました!ボンニュイ!プリッ!」





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真夏の夜のウンディーネはFM横浜にて毎週金曜日深夜一時に絶賛放送中!
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テーマ「人外ファンタジー」
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