「・・・(お腹痛い)」
「名前、何縮こまってんのォ?」
「靖友・・・今日、女の子の日なんだ」
「へー」
それだけ言うと、靖友は部屋から出て行ってしまった。・・・それだけですか。なんて思ってイジけた私は再び縮こまる。
「ほら」
「・・・え」
「痛み止め。あとコレで暖めときなヨ」
なんだ、薬と膝掛けを持って来てくれたのね。靖友は私に膝掛けをかけると、水の入ったグラスを持って「飲める?」なんていつもより優しい声で聞いてくる。
「ありがとうね」
「家のことは俺がやっとくからオメーは寝てろ」
「うん」
ああ、こういうぶっきらぼうだけどちゃんと優しいところが好きなんだよなあ。
今日は一日、靖友に任せてゆっくりしてよう。
end
荒北くんの場合
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