なまえA side
「あ、そういえば明日の予定、どうするんですか?福富さん」
「だァから今から福チャンがそれを言おうとしてんだろーがァ!!」
「あれ、そうなんですか?」
「ちゃんと聞いてろボケナス!!」
明日のことを話すというのに、早速真波と荒北のコントが始まった。
「明日は最初に東堂の言っていた美術館を目指す。地図だとここからはそう遠くない。あまり時間はかけられないが、大丈夫か東堂」
「構わんよ」
「次に、みょーじAから食料が足りないと言われた。食料は貴重だ、これから先へ進むのにも必要な物になる。そこで・・・明日は進まない。食料調達を主にする」
「そこで、泉田に頼みがあるんだけど」
「はい!」
「確か、水泳を習っていたって言っていたよね」
「あ、はい。減量の為にも水泳を習っていましたが・・・」
「魚、とってほしいんだけど」
「え?」「は?」「あ?」
意味が分からない、とでも言いたい様な顔をする泉田と東堂と靖友。新開は「いいな、それ」なんて言っているけど、きっと魚が食べたいだけだろう。福富には説明していたし、真波に至っては聞いていない。
「さ、魚、ですか?」
「ええ。動物だと、あの犬みたいに感染しているかもしれないけど、アンデッドが一番近付かない海なら汚染されていない筈だから」
「確かに、魚は肉よりヘルシーですね。いいですよ、僕でいいならやります」
「ありがとう」
そのあと幹ちゃんが提案した農家の事を説明して、農家地帯にも行くことになった。明日は忙しい一日になりそうだ。
「じゃあ、お幸せに〜」
「きちんと相手を気遣うのだぞ、荒北!」
「るせーよ!!!」
なまえ@と東堂がニヤニヤしながら靖友を冷やかす。二人ともとてもウザい。ある意味お似合いだと思う。
「おら、行くぞォ」
「うん」
一番端の部屋に入れば、空気を入れ替えてくれていたのかそこまで空気は悪くなかった。電気は付かないが、ホテルの中にキャンドルがあったのでそれを電気の代わりとして使っている。
「先シャワー浴びていいぞォ」
「ガス着かないから、冷たいでしょ」
「夏だからいーだろォ」
今が夏で良かったと思う。何日間もシャワーを浴びられないなんて耐えられない。食料調達の時についでに持ってきたシャンプーやボディーソープ、着替えを持って浴室へ向かった。
「覗かないでね」
「覗いてほしいのォ?」
「・・・別にどっちでもいいけど」
「っ!!」
ああいうこと言う癖に、私からこういう事言えば少しだけ顔を染める靖友。私しか、見れない靖友の顔。
「・・・後で覚えとけヨ」
「はいはい」
こんな風に強気でいっても結局、最後に啼かされるのは私なんだけどね。
to be continude
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