「あー・・・きもちわるい」
「・・・うん」
朝から私達のテンションが低いのは、昨日上がりすぎて飲み過ぎたせいだ。いつもは制御するはずの名前Aもグビグビとお酒を飲んでいた。子供達の前でこんな顔するわけにもいかないので、切り替えてから更衣室を出た。
「ひでぇツラしてたくせに大丈夫なのォ?」
「体調悪いのか?」
更衣室を出れば心配そうに聞いてくる二人。更衣室に入る前にすれ違ったとき驚かれたからね。
「二日酔いだよ。ちょっと昨日調子乗って飲み過ぎたの」
「へェ〜、オメーら酒飲めたのォ?」
「お酒くらい飲めるよ」
「ならば今度みんなで飲みに行かねばな」
「え」
東堂の一言で私と名前Aはピシャリと固まった。
「歓迎会も兼ねて、どうだ?連休あるしな」
「良いンじゃなァイ?」
「わ、私はいいけど・・・名前Aは?」
「あー・・・うん、いいよ」
ということで、今週末飲みに行くことになった。
「せんせい!ぼく、なまえかんがえたんです!」
「ん?」
みんながそれぞれ遊んでいるときに、泉田くんが私のところに来て突然そう言った。
「なまえ?」
「みてください!」
そういうと泉田くんは上の服を脱ぎ出した。
「え、ちょ!?泉田くん!?」
「あんでーとふりゃんくです!」
「あ・・・え?」
「こっちがあんでーで、こっちがふりゃんくです!」
右胸と左胸を指して言う泉田くんに少しだけ笑いそうになったけどなんとか抑えた。あんでーとふりゃんくて・・・
「あんでーとふりゃんくが、せんせいによろしくおねがいしますといっています!」
「えっ・・・よ、よろしくねー。あんでー、ふりゃんく」
「ちがいます!あんでーと!ふりゃんくです!」
どうしよう分からない。
「アンディーとフランクだよな、いずみだくん!」
「しんかいさん!」
救世主、新開くんが現れてあんでー、ふりゃんくが何なのか教えてくれた。
「すごいね、新開くん言えるの?」
「まぁな!食べ物に似てるから」
「え?」
「キャンディーとフランクフルト」
「・・・え?」
「キャンディーとフランクフルト」
やはり新開くんは食べ物のことしか頭になかった。でも今回はそのおかげで助かりました。
「しんかいさんは、ぼくのあこがれです!」
to be continude
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