巻ちゃん、美人だなぁ・・・巻ちゃんは絶対この中で言ったらオール受けだよ。
「これッショ」
巻ちゃんが指差した先にかっこいい自転車があった。TIME・・・たいむってかいてあるのかな?ロードバイクってブランドがあるのかな?
「今はここに置いてっけど、夜は中に入れねェと」
「盗まれたりするの?」
「盗んでバラされて売られるからナ。盗まれたら戻ってくる確率は0に近いッショ」
ロードバイクってそんなに狙われてるんだ・・・怖いなぁ。
キキッ
「何してんだ巻ちゃん?」
買い物から帰ってきた東堂はロードバイクから降りてこっちに向かってきた。
「ロードが見たいらしいから見せてるッショ」
「そうか!カッコいいだろ!!」
「う、うん!!!」
ヒBが返事をしたら、東堂が嬉しそうに笑った。日が暮れてきたからって四台のロードバイクを玄関にしまった。広い玄関で良かったなぁ。
「東堂、夕飯なに?」
「メインは東堂尽八特製、肉じゃがだ!」
「肉じゃがかぁー」
「・・・へー」
ヒ@、今絶対ウザいって思ってる。ヒBには分かるよ。
「ボクゥ、部屋におるから」
「はァ?飯食わねーのかヨ!?」
「いらん」
「ダメだぞ御堂筋くん!!飯は食わないと!オレはきちんと栄養バランスを考えて作ってあるからな!」
「いらねーっつってンだから放っとけヨ」
御堂筋はそのまま二階に上がってしまった。うわあ・・・ちょっと怖いな、掴めない人だ。
「あたしシャワー浴びてくるね」
ヒAも浴室に行ってしまって、ヒ@も荒北もヒCちゃんも部屋の片付けに行ってしまった。リビングには巻ちゃんとヒB、キッチンには東堂がいる。巻ちゃん、部屋行かないのかな?
「テレビ、見ていいかァ?」
「うんっ、いいよ!」
巻ちゃんがソファーに座ってテレビを見出したから、部屋に行っても何もすることないし、ヒBも座ろう。
「・・・」
「・・・」
気まずいよーーーーーーーー。
「巻ちゃん!!箸を並べて置いてくれないか?」
「おー」
予め全員用意してあった箸を巻ちゃんがテーブルに並べる。
「ヒBも手伝うよ!」
「あー・・・じゃあこれ、やってほしいッショ」
巻ちゃんに茶碗を渡された。米を入れてきてほしいってことだよね?炊飯器の前まで来たものの、皆どのくらいの量を食べるんだろう。
「んーーいい匂い!!・・・あっヒB、あたし米嫌いだからちょっとでいいよ」
「む、好き嫌いはならんよ!」
すかさず東堂が指差して大声で言ってきた。耳がキーンてなったよ。
「えー・・・納豆あるなら食べる」
「納豆ならあるぞ」
「相変わらず好きだね、納豆」
「美容にもダイエットにもいいからね!」
ヒAは茶碗を受け取って冷蔵庫から納豆を出して椅子に座った。
「私今日そんなに要らないかな。疲れたから早く寝たいし」
「うん、わかった!」
ヒ@も降りて来て、茶碗を覗きながら言った。・・・東堂、そういう理由では怒らないんだ・・・
「東堂さん、あの、あきらさんの分のご飯って用意してある?」
「御堂筋くんの分か?一応あるよ」
「わたし、届けに行くよ。御盆、ある?」
「そうか、助かるよ。・・・これ、持って行ってくれ」
ヒCちゃんは優しいから放っておけないみたいで、ご飯を御盆にのせて二階に行ってしまった。
「ヒC、先に食べてるね」
「うん!」
ヒCちゃんと御堂筋はいないけど、皆でいただきますをしてご飯を食べた。
肉じゃが、すごく美味しかった。
to be continude
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