IH 最終日






荒北が、落ちた。
さっきまで広島呉南を落とすのに体力を使って、最後に全力で箱学を運んで。

そのあと泉田も
全力で箱学を運んで、落ちた。

新開はスピードは落ちたもののまだ、走っている。

3人とも、全力で箱学を運んでくれた。


「福富主将が出ました!!」


福富がでた、つまり勝負をかけている。こうなったらあとはゴールで待つしかない。


『間も無くトップ選手が登ってきます。現在、先頭争いは二人、トップは総北高校、小野田坂道選手です!』


先ほどの放送からして、二位は真波。箱学は真波にかけている。


『残り1.5kmです。さきほどの状況から先頭入れ替わりました箱根学園六番真波選手が先頭!
176番引き離されています!』

「よっしゃ真波行けぇえ!!!」


このまま真波が行けば優勝は間違いない。しかしさすが総北、追いついて真波と並んでいる。


「のこり60メートル!!」


50メートルになっても

30メートルになっても

お互い譲らずに並んでいる。


「残り10メートルだ!」

「いけ真波!!」

「とびこめぇえ!!」

「踏め!!」


5メートル

4

3

2

1


ピッ


歓声が沸いた。
ゴールを一番に通過したのは


総北、坂道くんだった。


『ゴォオール!!三日目最初にゴールラインに到着したのは176番小野田坂道選手!!総北高校 インターハイ総合優勝ォォ!!!』


私と他の部員は真波に駆け寄る。


「ありがとう、真波」

「負けちゃいましたけどね・・・」


『最終日三位はやはりこの男!東堂尽八、山神 箱根学園王者の意地!!』


東堂もゴールして、そのあとすぐに福富もゴールした。悔しいが、今はそんなことを言っている暇はない。真波にボトルとタオルを渡してその後に東堂と福富にタオルとボトルを渡す。


「お疲れ様、二人共」


皆、悔しそうだ。でも全力を出し切った結果。


エース達は誰一人として泣かなかった。



to be continude

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