おまけ

おまけ

特別作戦班

【うちの上司に春が来た】





一方リヴァイ班では、ペトラが全員招集をかけて深夜の人気のない食堂へとやってきた。

オルオは相変わらずリヴァイをリスペクトしているのか、腕を組んで目を細めると

「なんだよペトラ、俺達を呼び出して」
「なにか緊急か?」

エルドが首をかしげるとペトラは前のめりになり全員を近くに寄せると

「兵長に、春が来たわ」
「春・・・?今は秋だろ」

グンタとオルオは何の事だと首を傾げるが彼女持ちのエルドが驚いて口を抑えると

「相手は誰なんだ・・・!?」
「は?話が見えねぇ」

オルオがイラついたように腕を組む。
エルドはオルオの胸ぐらを掴むと、

「リヴァイ兵長に、好きな人が出来たんだよ!」
「何だと?!」
「ごふぅ!!」

グンタが前のめりになった衝撃でオルオは舌を噛んだ。それは日常茶飯事なのでペトラは無視をすると

「私見ちゃったの。エルヴィン団長とマコトが仲良くお出かけするの!それをね、兵長ったら窓から見てるの・・・!切ない顔で!(ペトラビジョン)」
「相手はマコトなのか・・・」
「くそっ・・・兵長、なんでついて行かないんですか!」
「取られちまうぞ!」
「ここは、私達特別作戦班がリヴァイ兵長を討伐補佐・・・じゃない、サポートしないと!」
「兵長の幸せは俺たちの幸せだ・・・!」

全員は顔を見合わせ頷くと、リヴァイとマコトを何とかいい感じにしようと作戦を練ることにした。



「何かイベントは無いのかよ?」

廊下で話しながらグンタはそう言うと、ペトラとエルドはうーんと腕を組む。

「来月ならお祭りがあるかな・・・でも兵長って好きじゃないよね、そういうの。」
「マコトも人混み得意じゃないって・・・」

どうするんだ・・・と4人は腕を組んで唸ると、オルオは窓の外を見て

「お、おい、あれ!」
「ん?兵長!・・・と、マコト?」
「こんな夜に?」

丁度兵舎の門を、リヴァイは馬に乗ったまま入ってきた。




前にはマコトを座らせており、リヴァイの上着を肩に掛けてマコトは寄りかかって寝ていたのかリヴァイに起こされている。

「あれは・・・どう見ても」
「デートだな」

それから寝ぼけているマコトを見つめているリヴァイの表情は柔らかいものになっている。

踏み台を持ってきてマコトを降ろし、片手では馬を引き、もう片手でマコトの手を引きずって厩舎へ向かった。

その一連を見た4人は肩の力を抜くと

「なんか、俺達が頑張らなくても大丈夫そうじゃないか?」
「さすが兵長だぜ・・・!俺、一生ついて行くっす!」
「・・・作戦変更。私たちは見守り隊になりましょう」
「だな。2人なら大丈夫だろ」

ペトラがそう言うと全員は満足そうに頷くと解散になり、各部屋へと戻って行った。


【おしまい】


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