8:ノア・エヴァンスと呼ばれる女
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マコト・マカべ

身長:157cm
体重:53kg
特技:格闘技 狙撃 掃除 料理
趣味: 格闘技、プロレス観戦、筋トレ、映画鑑賞、音楽鑑賞
お香やいい匂いがするものを集める。
好きな俳優:西島秀俊、堺雅人。
格闘術すごいなって思ってる人は岡田准一

▼性格
持ちつ持たれつ・・・ギブアンドテイクな性格。仕事に関してはストイックで真面目。負けず嫌い。
自衛官の訓練で培われたタフな精神力を持つが、キャパオーバーすると泣き始める。が、その泣いている姿は見せたことが無い。
候補生時代はホームシックでトイレで泣いていた。

見た目はクールを装っているので近寄り難く、話したら結構怖くなかった、いう第一印象を持たれてしまいがち。
・・・と言うのは自覚しているので自分から進んで声を掛けたり、面倒見もいいため自衛官時代は後輩に好かれ、可愛い後輩の頼みは断れない性格。お人好しな所もややある。

ただし怒らせると怖く、一度カツアゲに遭っているおじさんを助けた所ヤンキーに絡まれ5人全員の鼻を折る荒業を披露。

恋愛より仕事大好き人間で自衛官は自分にとって天職だと思っている。

マコト「ガチで行く時は鼻を狙う」

▼好きな言葉
半沢直樹 : やられたら、やり返す。倍返しだ!
某バレー漫画 : 叩くなら折れるまで



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マコトには引っかかることがひとつあった。
それはこの世界に自分と似た人間が居たということ。

壁の上に登った時・・・リヴァイが言いかけた言葉や露店でマコトを見た時、一瞬だが瞳が揺れたのを見逃さなかった。


その彼女は何者で、リヴァイとどのような関係があったのか。マコトは気になるとスッキリするまでもやもやとする性格だ。



・・・あれからペトラとエルドに死ぬほど頭を下げて解散となり、今では勉強を教えてもらうがてらハンジの部屋で紅茶を貰いそれを1口飲むと

「・・・ハンジさん、聞きたいことがあるの。」
「ん?何かな?」
「私と似ていたって言う子の話。りばいさんも何か言いたそうだった。」

そう言うと、ハンジはきょとんとしてから笑みを浮かべると

「やっぱ気になるよね」
「うん・・・」


読んでいた本を閉じるとハンジは立ち上がりソファに座るマコトの隣に座る。

「君に似ている子、顔は完全に似てはいないよ。目とか、雰囲気・・・かな。名前はノア・エヴァンス。私の可愛い後輩だったんだ。当時は彼女が兵士長で、彼女が指揮する班の中にリヴァイが居た。・・・残念ながら、2年前の超大型巨人が襲来した時にリヴァイ以外は全滅したんだ。」


ノア・エヴァンス兵士長。
巧みに立体機動装置を使いこなし、巨人を倒す調査兵団の希望であった。

初代特別作戦班のトップであり、そしてリヴァイの教育係でもあった。




・・・時はリヴァイがエルヴィンに下る形で調査兵団に入った年まで遡る。

当時まだエルヴィンが分隊長で、ノアも兵長ではなく普通の平兵士でエルヴィンの下に付いていた。

王都の地下都市に立体機動装置を使いこなす窃盗団のゴロツキ3人組が居ると聞いたエルヴィンは数名の精鋭兵士を引き連れて憲兵団の案内の元たどり着いた。


そこにはもちろん、ノアも同行していた。

「ノアは私とリーダーを狙う」
「了解です」

フードを深く被り、エルヴィンの後ろを追いかける。 リーダーは憲兵団を撒くと、制御不能になった憲兵団をアンカーを伸ばして避ける。

するとリーダーは左右にアンカーを飛ばして急ブレーキを掛けるとノア達の下をくぐり抜け来た道を逆走し始めた。リーダーの値踏みするような睨みつける目に、ノアはフードを抑えながら目が合うと、

「うわぁ・・・」

面白いものを見つけた、とノアは翡翠色の目をキラキラとさせる。

「エルヴィン分隊長、リーダーは3人がかりがよろしいかと!」
「ノアもそう思ったか。ミケ、付いてこい」
「了解」

3人のゴロツキは3つに分散しエルヴィンの指示で他の兵士も追いかける。

「ノアはそのままリーダーを追え、ミケと私は先回りだ」

リーダーはそのまま細い路地を障害物を乗り越えながら掻い潜っていく。 リーダーの年齢は成人を超えているだろうが、その体格は小柄・・・しかし、運動能力は高いらしくパルクールのような身軽さで障害物を乗り越えノアから距離を離そうとする。

「あなた腕良いですね! でもちょっとガス吹かせすぎかなぁー!」

小柄なノアも障害物をかいくぐりリヴァイの後を追いかけ、ついでにアドバイスをするとリヴァイはノアに振り向き舌打ちをした。

「ちょっと、女性に舌打ちなんて失礼ですよ! 」

そのままリーダーは建物から飛び降りた瞬間、下からエルヴィンがブレードを構えて振りかぶるのを寸でで避けたが上からミケが押さえ込んできてそのまま地面に叩きつけられ地面を転がった。



転がりを利用して立ち上がったリーダーは小型のナイフでミケを刺そうとした瞬間、上からノアが降ってきてリーダーのナイフを防ぐとブレードを構えて素早く剣撃を加える。

そのブレードさばきは、さながらフェンシングのような突き攻撃をしてきたりなど素早い剣撃・・・なんだコイツとリーダーはノアを睨みつけた。

「その小さいナイフでよく超硬質ブレードを受け止めます・・・ねっ!はい分隊長、交代!」

ブレードでガキンッ!と勢いよくリヴァイのナイフを上に跳ねさせるとノアは左右にアンカーを出してバック転をした下からエルヴィンが飛び出し、リーダーの腕を掴む。

空を飛んだナイフをノアは見えやすいようにフードを外して手を差し伸べるとパシッとタイミングよく柄を掴んでキャッチする。

そして、リヴァイを見てにっこりと笑った。



・・・それが、リヴァイとノア・エヴァンスとの出会いだった。


「・・・ノアの実力はほんとに凄かった。天性と言ってもいい。リヴァイ立体機動装置の操作は元々凄かったけど、攻撃とかのブレードの扱い方の指導はノアがやったんだ。荒削りだったリヴァイの技術はどんどん実力を伸ばして、ノアの下についてた」
「ふたりは、相棒だったんだね」
「そうだね。でも彼女は掃除がほんとに苦手すぎてリヴァイがいつも怒ってたっけ」

昔を思い懐かしむようにハンジはふふ、と笑う。


「ノアの遺言で、次の兵士長はリヴァイへとエルヴィンに伝えていたみたいでね・・・それからはリヴァイが兵士長を勤めている。」

リヴァイにとってノアはこの調査兵団での生き方を教えた師匠のような人間、と顎に手に当てて事情を呑み込んだ。

「りばいさんから見て、私・・・どんな風に見えてるのかな」

ぽつりと呟いた言葉にハンジは笑うと

「リヴァイも多くは語らない奴だからね。でも、マコトの事は結構気にしてるよ。・・・あのリヴァイがね」
「ん?どういう事?」
「ふふふ、何でもないよ」
「ハンジさん意味深すぎるよ」

そう笑い合っていると、ノックが聞こえてハンジが返事するとエルヴィンが入ってきた。

「マコト、ここに居たのか」
「うん。どうしたの?」
「まあまあ立ち話もなんだし座りなよ」

ハンジがエルヴィンを招き入れると失礼するよ、と向かいのソファに座る。

「君に協力して欲しいことがあってね」
「はい?」
「我々調査兵団は組織に属する前に訓練をするんだ。訓練兵団と言うんだが・・・君に訓練兵を任せられないかと思って」
「えっ!」

マコトは驚くとハンジはいいね!と手を合わせる。

「私なんかで大丈夫かな・・・」
「君は精神力が強く、ミケを投げ、リヴァイとやり合うほどの格闘技も心得ている。 君さえ良ければ是非教官を勤めて欲しい」

兵士を育てる・・・それは即ち、エルヴィン達調査兵団の卵を育てる事にもなる。

「・・・はい、やらせてください」

自分の知識が役に立つのなら、とマコトは頷いた。
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