「準さんってさあ、名前さんのこと好きなの?」

練習帰り、準さんとファミレスで夕飯を食べながらずっと気になっていたことを聞いてみた。あ、準さんお皿にブロッコリー落ちたよ。

「は?むしろ逆だっつーの」

そのリアクションに俺はひどく驚いた。確かに準さんは他のマネージャーのことは名前で呼ぶくせに名前さんのことを部内で一人だけ名字で呼ぶ。それにちょっとそっけない。

でも準さんは好意のある人とか信頼してる人には意地悪しちゃうタイプだから名前さんへの態度は好きの裏返しなんだと思ってた。だって名前さんすっごくいい人なんだもん。誰かに嫌われるとか、ちょっと想像つかないよ。

「え!じゃあ嫌いなの?あんなにいい人なのに!」
「…そうじゃねえけど」

ていうか利央さっきからうるせー、なんて言いながら準さんはハンバーグを口に運ぶ。美味しそう、俺もドリアじゃなくてそっちにすればよかった。

いいと思うけどな、準さんと名前さん。準さんは意地悪でひねくれてるところがあるけど、人一倍強がりで。
準さんのそういう一人で何でも抱えこみがちなところ、優しい名前さんなら上手く包み込んであげられると思う。

それに口では苦手だとか言うけど準さん、なんだかんだずっと名前さんのこと見てるじゃん。昨日山さんと名前さんが話してたときすごい怖い顔で見つめてたこと、俺知ってるんだからね。


     

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