美味しい常世



百年ぶりに無限城の敷居を跨いだ童磨が目にしたのは、鬼の頭目たる鬼舞辻無惨と、一人の真っ白い女。


「コレの命令に従え。殺すな」
「承知しました」


どうやら上弦の月が欠けたわけではないらしい。

短い命令に諾と答えると、興味なさげに鬼舞辻は襖の向こうへ去った。残った女は深々と童磨に頭を下げ、そしてまた直立に戻る。表情は変わらず笑み。のっぺりと面のようなお手本の笑顔を浮かべて童磨を見上げていた。


「初めまして。しばらくの間、童磨様にはお手数おかけしますが、何卒よろしくお願いします」


肩下までの真っ白い髪をきっちりと一つにまとめ、給仕服に似た真っ白い洋装と真っ白い前掛け。肌は白く顔の彫りもやや深めで、瞳の色は薄い。異国の血が混じっているのかもしれないとなんとなく思った。


「いいよ、あの御方のご命令だし。ところで君、名前は?」
「バンシー、と呼ばれております」
「万死ぃ? ずいぶん可愛くない名前だね」
「異国の言葉ですよ。こちらの言葉と似た音ではありますが、意味は全くの別物です」
「ふぅん? じゃあどういう意味があるんだい?」
「ここから遠く西にある国の妖怪で──」


と言った風にそこそこ和やかに会話は続く。退屈ではなく、楽しくもない。だが、たまの暇潰しにはちょうど良い塩梅で童磨はニコニコ頷いた。対して女もニコニコと口を滑らかに手を動かす。鬼舞辻の実験台とはまた違った台に調理道具一式、様々な大きさの鉢、たっぷり中身が入った水甕──人間の死体。調理用の刃物を器用に使い、見る見るうちに小さく切り分けられていく様を、童磨は都の見世物小屋を眺めるように観察した。


「童磨様。氷を」
「うん?」
「冷やしたいので、氷をください」
「えぇ……」


まさかそのために呼ばれたのだろうか。

脳裏に過ぎる上司の命令。仕方なく血鬼術で氷を出すと、錐を片手に一番大きな鉢の中に砕いて入れる。肺すら凍らせ壊死させる術だ。至近距離で、それも素手で触れている女は無事だろうかと思い至ったのは、氷を入れた鉢に別の鉢を乗せた後のことだった。

女はにこやかに鉢の中に細かく微塵切り、いや、それ以上に細かくすり潰した肉を入れ、さらに水を入れて目にも止まらぬ速さで謎の機器(それは茶を点てる時に使われる茶筅に似ていた)でかき混ぜ始める。独特の拍子で混ぜ続け、肉は赤黒い色を残したまま様相を変えていく。


「いったい何を作っているんだい?」
「チョコレートシェイクです」
「ちょこ……なんだって?」
「異国の飲み物です。鬼舞辻様に献上する品なんです」
「へぇ」


人肉で作れる飲み物なんてあるんだねえ、だとか。異国にも鬼のような存在はいるんだ、だとか。いろいろと話しかけても、柔らかい笑みのまま「ええ」「まあ」「そうですね」などと明言を避けた受け答えをする。

ここに来て、突然に童磨の中に悪戯心が芽生えた。女が手元に意識のほとんどを向け始め、こちらに一切の関心を抱かなくなったからだ。やることと言えば声をかけられるたびに氷を出すだけ。体目当てならぬ血鬼術目当てなのだ。自分に正直な童磨はちょっかいをかけることにした。


「君って女の子だよね」
「ええ、もうそんな歳ではありませんが」
「俺、女の子が一番好きなんだぁ。可愛くって、柔らかくって、何より、」


ひゅん。


美味しい・・・・からさ」


手のひらにコロンと転がった、耳。同時に真っ白い女の真っ白い着物の肩口に真っ赤な血が滴る。

見たところ女は人間だ。鬼舞辻直々にこの城に招かれている時点で只者ではないが、鬼舞辻の名を口にできたのだ。絶対に鬼ではない。そして鬼舞辻からは“殺すな”と言われたが“傷付けるな”とは言われなかった。だからこそ、意趣返しに耳一つ欠損させることくらい許される。童磨は今日一番の美しい笑みを浮かべた。


「あーん」


長い爪に器用に引っ掛け、ぱくり。想像していた美味を待ち構えていた舌、ないし脳は、予想外の刺激の波に驚天動地と戦慄いた。


「っ、うぇッ!?」


強烈な、吐き気だ。


「まっずーーーーい!! すごく不味い!! こんなに不味い肉は初めて食べた!! ゲホッ!!」


思わずといった風に無限城の畳に吐いた肉片。女の血が滴ったそこはさらに汚れ、藺草の芳しい匂いは台無しになってしまった。

未だ舌を出してえずく童磨を悪戯をした子供を見るように女は首を振る。「食べるとは思わなかった」本心から驚いたのか、それでももう血が止まった頭に意識を傾けることなく手は止めない。


「そうですね……例えるなら、腐った刺身……いえ、賞味期限切れのプリンの方が的確でしょうか。私自身の味は分かりかねますが」
「魚なんて食べたことないよ、おぇっ、それにぷりん、ってなんだい?」
「鬼舞辻様にお許しをもらえたら、いつか美味しいものをお作りしましょう」
「いやだよ、不味いのなんて」
「私の、作品は、不味くありません」


最後だけ、初めて感じた刺々しい圧。感情がないのかという予想が外れた瞬間だった。

それから舌がやられたせいで静かになった童磨と、適宜氷を要求してくる女が作業を続けることしばらく。高価なグラスに注がれた液体は、やはり赤黒い。


「遠心分離機があればまた違ったのですが、仕方ありませんね」
「えんしん、って?」
「そうですね、ちびくろサンボはご存知ですか? あの虎の原理なのですが……こちらでの出版はまだ先でしたか」


女に質問するとたまに意味不明な疑問が増えることに童磨は辟易した。けれどたまに面白い話も聞けるので、質問しないのはもったいないとも思うようになっていた。

「ストローもないなんて、」と小さく笑顔で嘆く女だったが、グラスを童磨に渡してくるので素直に受け取って覗き込む。


「飲まなきゃダメかい?」
「鬼舞辻様に、まず童磨様に味見をしていただいてから献上するよう仰せつかっております」
「そっか」
「何より、私の作品は美味しいですから」
「へ、へぇ……」


やはり圧がある。

逃げられないと察した童磨は、まだおかしい舌の感覚を気に病みながらちびりとひと舐め。途端、虹色の瞳を本物同然に目映く輝かせた。


「美味しい!」
「ありがとうございます」


喉を鳴らして一気に飲み干す。初めて感じる味だった。鬼になってから美味いか不味いの二択でしか味覚を表現したことはない。だが、この飲み物は何か、美味い以外のもっと別の言葉で表現すべき素晴らしい物だと童磨は感じた。けれどそんな語彙は頭の中に持っていない。童磨は空になったグラスを眺めて、ほぅと溜息を吐いた。


「それほど喜んでいただけるなんて、恐悦至極にございます」


そしてもう一度、溜息を吐いたのは女の笑みだ。

今までの笑顔は、出入りの商人や旅籠の女将がする類の飾りの表情だった。客が気分がいいように、あるいは自身の感情を悟らせないための装い。けれど今、童磨が美味い美味いとはしゃいだ時に見せた笑みは、童磨が大好きな女の子の笑みだ。心からはしゃいだ可愛らしい人の笑み。


「万死ぃ殿はもっとそうやって笑った方がいいよ。可愛いし、俺は好きだなあ」


これに面食らったのは女の方で、一瞬目を丸めた後、片手で口を隠してやや俯く。その手には赤い肉片がこびりついているのだが、まるで花も恥じらう乙女の様相に童磨の目が爛々と煌めいた。


「出過ぎた真似をしました。まことに申し訳ございません。今後は気を付けます」
「ええ!? 気を付けないでもっと見せてよ!」
「いいえ、いいえ。食事は皿の上、グラスの中のみで完結するべきなのです。店員や調度品に目が移るようなことは私の美学に反します」
「でも、でもさ、」
「ささ、童磨様、また氷をお願いします。鬼舞辻様に献上する分をお作りしましょう」
「え、また!?」


ニッコリ元の笑みに戻った女。

圧が強まった女にたじたじになる童磨。姉に虐げられる弟、もしくは母の言うことに逆らえない息子のように、童磨は再び氷を出す役に徹した。またつまらないのか面白いのか分からない時間の到来である。

そうして一人分の赤黒い飲み物が完成。


「本日はありがとうございました。またよろしくお願いしますね」
「またぁ!?」


まとめていた髪がほつれるほど長い時間だった。清めた手で溢れた髪を両耳にかけ、のっぺりとした笑みが次の約束を取り付けてくる。辟易とした悲鳴は鳴女の琵琶の音にかき消された。

教祖の部屋に戻った童磨はがっくりと項垂れた。またあの謎の時間に駆り出されるのかと。それが鬼舞辻の命令なのだから拒否権はないだろうな、という諦め。深々と何度目かの溜息を吐いた童磨だったが、ある時。別れ際の光景から何かに気付いて「あっ」と声を上げる。


「万死ぃ殿、耳が生えてた」


鬼舞辻無惨の名を口にでき、短い時間で欠損を修復できる。人間ではなく、鬼でもない。両立できない事柄が合わさった存在。

女はいったい、何だったのだろう。



***



喰種グールと呼ばれる生き物がいる。

見た目は人間と同じ。違うのは人肉からしか栄養を得られないこと。人間の何倍もの力と耐久力と再生能力があること。

私はそんな化け物に生まれ変わった。

最悪な気分だった。

前世の私は、そして今の私ももちろん、お菓子が大好きだった。大好きすぎて資格を取ってお店をやってたくらいだ。何でも作ったし納得がいくまで作ったお菓子は私の作品、私のすべてだった。

それが、いつの間にか死んで、生まれ変わったのは人間の肉しか食べられない喰種。人肉以外の食べ物は口に入れた瞬間に否が応でも嘔吐中枢が刺激され全部トイレにゲロゲロゲー。どれだけ体がレシピを覚えていて完璧に再現したとして、それを味わえるだけの舌は私にない。

絶望だった。

サッカー選手が足を失くし、ピアニストが指を失くしたようなもの。いや、それ以上の損失だ。作れなくたって食べれたら私は幸せだったのに。これから一生お菓子の味が分からないまま生きていくんだって。

私は荒れた。荒れに荒れて喧嘩殺し合い日常茶飯事。役に立たない舌なんぞ要らないとばかりに不味い同族喰いまでして、遊びで壊滅させた暴力団に何故か鳩が紛れていたせいで指名手配まで受けたほどだ。

ちなみにバンシーとは鳩どもがつけた呼称だったりする。当時はよくストレス発散に奇声をあげたものだから。まさか妖精扱いを受けるとは……いや、バンシーは死神みたいなものだけどね。閑話休題。

そんな荒んだ青春時代が終わったのは、やっと一つの可能性に気付いた時だった。

お菓子が食べられないなら食べられるお菓子を作ればいいじゃない!

ということで私の人肉お菓子ライフの始まり始まり。早速金持ちの実家のコネと親戚の皆さんの好奇心を煽りまくって研究を重ね、私は人肉でお菓子を再現することに成功したのだ。初めての作品はチョコレートシェイク。前世の大好物その一。飲んだ瞬間に泣いた。感動で泣くなんて化け物になってから初めての経験だった。

それから記憶にあるレシピをどうにかこうにか再現しようと毎日忙しかった。現実に辛いことがあったから余計に没頭して、楽しくって、このまま自分の店とか持っちゃおうかなぁと調子乗ったりして。


そしたら知らない場所に出るってどういうことよ。


見渡す限りの山、山、山。遠くには田んぼ。さらに遠くにはかやぶき屋根の民家。どんなテーマパークかど田舎かと化け物の身で駆けずり回れば瓦屋根だったり板の屋根だったり違いはあれどだいたい同じ生活水準。仕方なく人里で話を聞くと、今は大正だとおっしゃられる。アホか。

私服の黒いワンピースと黒いコート、黒いショートブーツの全身真っ黒コーデはそれは目立った。何せ洋装の女は珍しい時代。脹脛でも見せようものなら売春目的かと疑われるらしい。実際声かけられたし、かけられたから食ったし。太っているわりに味が簡素でちょっと悲しくなった。これが大正時代の高級品か……いや、小金持ちの可能性があるしな、もっと金持ちならイイ味出してくれるだろ。

田舎や街やついでにスラムっぽいところを回って同じ喰種がいないか探して回ったのは、寂しかったというよりはお菓子作りに協力してくれるヤツはいないかなって打算があった。私がせっかく作れるようになった作品が私だけに消費されるのはもったいない。回るついでに一人二人いただいて去ったのはご愛嬌。

そうして徐々に栄えている街に近付いて行って、辿り着いたのが浅草。当時一番高い建物の十二階に登りたかったのもある。本で読んだから気になって。


「失礼お嬢さん」
「はい?」


望遠鏡を覗き込んで遠くの出店や通りを眺めていると背後から声をかけられた。涼しく、重く、柔く、無機質。印象が定まらない声の持ち主は、その通りの見た目をした紳士だった。


「少々お話ししたいことがあるのです。お時間いただけますか」


下には飲み屋が並んでおり、娼婦もあちこちに屯して客を手招きしている。洋装の私はその一員に見えたのだろうか。

紳士は整った目鼻立ちで現代にも通じるイケメンさんだった。金で買わんでも女が寄ってくるだろうに、と。呆れ返った私は油断していた。突然鼻を突いた濃厚なニオイに無表情のまま反応してしまったのだ。

血のニオイがする。

それも、喰種と人間のどっちもだ。よくよく見れば紳士は赤い虹彩を持っていて、一瞬お仲間かと思い至るが、赫眼にしては白い部分は白いままで、もともとそういう目の可能性もある。

喰種と人間の血のニオイ。考えられるのは三つ。共喰いをする喰種か、鳩か、喰種と人間のハーフ。最後のはほぼありえないとして、前二つのどちらかなのは確定的に明らか。

そういえばCCGの前身の喰種対策局? 喰種抹殺隊? 名前は忘れたけど喰種絶対殺す集団の先駆けは百年以上前って聞いたな。ということは大正時代にも存在したわけで、赫眼とは違う目のこの人は鳩の可能性がある。喰種のニオイはちょっと前に喰種を殺したのか、クインケを隠し持ってるのか。


「私がいる街でよくも騒ぎを起こしてくれたな」


結果は全部ハズレだったわけですが。

その赫子はズルくね? ぶっとい上に気持ち悪いお目目とお口がくっついてて超お得じゃん。

うん、赫子じゃないね。

自前の極細鱗赫で応戦するも圧倒できず、でも相手も捌き切れなくて苛立ちまくってる。血管ブチブチじゃないっすか高血圧っすか。

何度目かの打ち合いで飛んできた相手の血が口に入った。ペロッ。これは喰種の味、


「まっず」


……じゃない。じゃあ変異種かな、とも思うけど舌がピリピリするから絶対喰種じゃない。伊達に共喰いはしてないぜ。

結局紳士とは夜通し殺し合いを続けて(なんなら途中からヒャッハー状態で暴走したし)、朝日が昇った瞬間に地面に縫い付けられて放置された。何故に?

ビックリしている間に近くの店の人が起きてきたらしい。お慌てで私のそばに寄ってきた男性。血だらけで倒れてるように見えたのだろうか。ガソリン切れだったのでありがたくペロリといただいて、気が付いたら消えていた拘束に首を傾げる。太陽光に当たったら溶けたな。何故に?

ワケ分からんの連続であらかた首を傾げまくった後、しばらく待って浅草のお高いカッフェーに行くことにした。浅草に来た目的はコレ。大正のお菓子を味わおうってね。

開店と同時に入ってお高いアイスクリンを注文。金ならある。食べた人の懐からもらった。運ばれてきたのは本当にシンプルなバニラアイスで、口に入れた瞬間に広がる生臭さ。悶絶。くぅ、不味い。

私の趣味は記憶の中の前世の味と今世の不味さを比べて「これが人間の“美味い”かぁ」とギャップを擦り合わせることだった。喰種の体に人間の食事は毒なので、いろんな知り合いにマゾやんって目で見られたっけ。それさえ今となっては恋しい。元気かな、ウタ。今日も元気に目ん玉舐めてるかな。

ガタッ


「!」
「あっ」


昨日の紳士と目が合った。


「どうしたの?」
「いや……麗さん、知人の娘さんを見つけたので話をつけてきます。家出して行方知れずだった方で」
「まあ、大変」


誰が家出娘だ誰が。

そんなこんなで急に手を取られ、人目が消えた瞬間に足元に現れた障子から紳士もろとも謎の城にイン! したのだった。


「取引だ」


超絶ウエメセで交わされた取引は、この城で生活する代わりに願いを聞いてやるっていうもの。後から聞いた話、鬼の気配だけど紳士──鬼舞辻さんが作った鬼ではない私に呪いも気配察知も読心も使えず、鬼舞辻さんを知ってしまった化け物を放置しておくことはできない。敵対勢力に捕らえられて情報漏らされたら最悪だと。へぇ、喰種じゃなくて鬼。鬼専門の退治屋。大正って摩訶不思議。以上。私は考えるのをやめた。

ついでに軽く捕食されかけたから抵抗しまくったら反撃できるし逃げられそうだしで保険をかけときたいんだと。(何故食べようとしたし)


「あ、じゃあお菓子作りしたいです」


ビシッと手を挙げると「は?」という顔をされた。いや、条件とりあえず言ってみろって顎でしゃくったのはあなたでしょ。


「……良いだろう。器具と材料は揃えさせる」
「人間で」
「は?」


今度は声を出して威圧された。いやあなたも人間食うんでしょ? 知らんけど。


「人間のお肉でお菓子作りたいんです。なのでまずは女の死体ください」


ドン引きされた。まことに遺憾。

こうして私の不本意な引きこもり無限城ライフが始まったのだった。冷蔵庫もないとか終わってる〜。


「鬼舞辻さん鬼舞辻さん、今度はいつ童磨くん来ます? また氷をお願いしたいんですけど」
「フン。──鳴女」


ベベンッ。


「わわっ」


人のことは言えないが部下使いが荒いなって思いました。


「童磨くんおひさ〜。また製氷機役よろしく〜」
「えっ、万死ぃ殿? えっ?」
「今日はオフだから適当にね」
「え、なにその設定」


そういえば初対面の時は店員モードだったな。客商売なら猫被ってなんぼでしょ。いや、童磨くんは客じゃないし、制服着ると身が引き締まるからああなっちゃうだけで。


「おい、また“まかろん”とやらを作れ。“しぇいく”は飽きた」
「は? 私のお気に入りのシェイクdisるとかふざけてるの?」
「ふざけてるのは貴様だ殺すぞ」
「やってみっかオラ。マカロンじゃなくてまた自分の血を味わいたいのかオラ」
「…………」


「帰りたい……」ダメ。童磨くんは氷出して待ってて。

その後、電子レンジ係に半天狗くんを勝手に呼ばれ結局マカロンも作るハメになった。鬼舞辻さんはやっぱりワガママだ。半天狗くんも付き合わせて悪いねぇ。「ヒィィイイイ」急に泣くのやめて。




以前に書いてた喰種のパティシエ主がお店開く前の微妙に荒んでる時期に鬼滅にトリップするもしも話を頭空っぽにして書きました。上弦をくん付けなのは無惨様はさん付けだから同列に扱ったら(上弦が)怒られるだろうという配慮。パティシエ主は大事な人がいない世界だと傍若無人にスナック感覚で人を摘む倫理観無惨様です。

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