皆さん、こんにちは。
転生しちゃったらしい第二のみょうじ なまえです。


無事屈辱期も過ぎました。

転生小説で屈辱屈辱言ってても大袈裟だべー、なんて甘く見てました。
苦痛にもほどがある、なんだあれ。



お母さんに「なまえちゃーん、おむつ代えましょうねー?」なんてお尻拭かれた時は涙が出たし、ミルクは美味しくないし、離乳食はぐにゃぐにゃだしで大変だった。
私の母は母乳がでなかったので、乳吸いという最大の難関には直面しなかったことは、実にありがたかった。


そんなこんなで5年が過ぎ、無事歩き回れるようになった。やっと5歳で歌を歌っても違和感がなくなったと思った私が七色のコンパスを熱唱したのは記憶に新しい。


そういえば、ここはうたプリの世界みたいです。
テレビに若々しいシャイニング早乙女が出ているのをみたときは顎がはずれるかと思うくらい大口をあけてみていた気がする。いや、本当に。


顔は少し変わったが、名前は前と同じで混乱することはなかった。
唯一の幸い?なのか?


折角うたプリの世界にきたなら早乙女学園に入りたいと思った私は4歳から母にピアノを習っている。
なんでも母は昔ピアノでコンサートなんかをやっていた人らしい、へー。


それのついでに父には歌を教えてもらっている。
父はボイストレーニングを中心する音楽指導教室の講師で、結構有名なんですって。


私が将来の夢で作曲家(に近い何か)になりたいと言ったときの二人の目の輝き方は半端じゃなかった。
ちなみに作曲ができる気はしない!


そして今日は母親と近所の公園にきている。


なんでも、「なまえは友達が少ないから増やして機会をつくってあげなきゃ」らしい。


同年代の友達なんかぶっちゃけいらない。
転生前の私は腐女子といえど17歳、今は5年追加されて精神年齢は22という成人レベルのはずだ。
仲良しになんかなったら私が大変…なので遠慮したい。


が、母にそういうわけにはいかず現在にいたる。


ふう、どうしたものか。と砂場に立ち尽くしていると下手くそな歌が聞こえてきた。でもその歌はよく聞き慣れた音楽で。


「七色のコンパス…?」


つい自分の耳を疑った。
ありえない、だってHAYATOはまだデビューしてないはず(当たり前だ、彼は私とほぼ同い年のはず)で、でも、じゃあ、…嘘。

そんなふうに呆然と立ち尽くしていると、歌がふっと聞こえなくなった。
やっぱり気のせいか、と溜息をついたとき、また聞こえた。


私のすぐ後ろで。

ばっと振り向くと、にこっと花が咲くように微笑む少年がいた。


「やっと、会えた。」



君は、だあれ?








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