「ご飯!」
通常授業も終わり昼休みに入った。
思わず大きな声を出してしまったけど、…しょうがないよね?


「なまえ、恥ずかしいよ?」
クスクスと陸ちゃんに笑われ、奏君には頭を撫でられた。


な、なんだと…



  ∴  ∴  ∴



「あ、そうだ。」


購買で有名だったメロンパンを買うことができてほくほくしている私に陸ちゃんが急に切り出してきた。


「なーに?」

あ、いちごオレがある。
これも買おう、といちごオレのパックを手に持つ。


「俺Sクラスに用あるんだった。着いてきて?」


ぐしゃっという音と共にピンク色の噴水ができた。



  ∴  ∴  ∴



抵抗する間もなくSクラスに到着した。
女の子の後ろ襟を持って引きずる男ってどんな感じだ、想像できないね!
…したくもないよ。


「はい!到着!…なにでそんなにテンション低いの?」

くすくす笑ってるんだから確信犯でしょうね、ええ、わかってます。


「…別に?用あるんでしょ?早く済ませてよー?」


ぷいっと顔を逸らしながら言うけど陸ちゃんはまだ笑っていた。
 気にしないようにしてたけど、私たちはBクラス生。そしてここはSクラス。
あれ誰?さあ、知らなーい。みたいなひそひそ声と視線が私の心にぐさぐさとダメージを与えてくる。
 しかも両隣にはイケメン、真ん中にブス。残念なイケメンサンドが出来上がってしまっているわけで、醜い嫉妬心がなにかに群がっているように集まっている(中心は見えない)美人なお姉さん達からビシビシ伝わってくる。
 少し前に「神宮寺さんと関わったら大量のレーザーで穴だらけフラグ」って言ってたけど、私の幼なじみもアウトらしい。HPはもう0よ!…辛うじて生きてはいますが。


「ん?ああ、嘘だよ?」


「え?」


「だから用なんてないよ、って。」


じゃあなんで来たんだよ、この野郎。
嘘に付き合って精神穴だらけになんかなりたくないよ。あの美人なお姉さん達なんとかしてこい。
…と言いたいが口に出すわけにはいかないし、と親指を下にむけてそのまま下に振る。
お馴染みのファックユーってやつだ。


じゃあBクラスに戻ろうよ

そう言おうとした時、「あー!!」と言う聞き覚えしかない下野ボイスが聞こえて声の方向を向けば、可愛い可愛い来栖君がこちらを指差していた。











人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -