Bクラスの担任は普通だった。いや、違う、普通にアイドルだった。



  ∴  ∴  ∴



私たちの担任はどうやらとても適当な人らしく、先にパートナーを決めるらしい。……一年間の。


自己紹介してもいないのに、パートナーを決めろだなんてなんとまあ…。


私はあらかじめ陸ちゃんと組むと決めていた(奏君は「一人でいい、疲れる。」と言っていたから組まないと思う)からしれっとした顔で二人で報告に行った。


先生はきょとん、としたあとに「仲良くやれよ!」と軽く私たちの頭を撫でてくれた。きゅん。


女の子って頭弱いよね、撫でられるときゅんきゅんするよね!なんてちらっと隣を見ると気持ち良さそうに目を細めている陸ちゃんがいた。
か、可愛いなあ、犬みたい。


しばらくわちゃわちゃされて髪を整えながら自席につくとふと隣のクラスから綺麗な声が聞こえてきた。


…一之瀬さんだろうなあ、素敵な宮野ボイスだもの。

「なあ、聞こえた?」


陸ちゃんが振り向き、私と奏君に聞いてくる。

私の席は後ろから二番目の窓側で、席順は私の隣が奏君でその前が陸ちゃんだ。なんともラッキー。


ちらりと後ろを見るとまた顔レベルの高い男の子。
目が合ったのでにこりと微笑むと硬直した。なんなんだ。


くるりと前をみて「隣のクラスから?」と返すと「一之瀬だろ。」と奏君が言った。



「Bの隣はSクラスなんだって。なんでもBクラスの生徒がSクラスの生徒の歌なんかを聞いて刺激されればいいってこうなったとか。」



なにその余計なお世話。
「ふん、くだらぬ。」と某戦国ゲームのオクラみたいに言った格ゲオタクな奏君にうんうんと頷くと小さく似てた?と聞かれて思わず笑ってしまった。












人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -