「うあっ。」
ペットボトルを捨てた瞬間、急に宮下が叫ぶ。
最初に着いて来てから、たまに、あたしの家まで着いてくる。
イライラやムカムカを通り越して、もう気にしないのが一番。
「…何なの?」
思わず聞くと、コンビニの外に設置されているダストボックスに手を入れようとしている姿。
「え…エキセントリック…。」
「日常会話でそんな言葉使わないし。」
「シュールな風景だなって。」
「おしっ、取れた!」
大きい声に驚く。
その手にはさっきまで持ってたペットボトル。
「ほら、キャップ取ってなかった。」
と、キャップを取ってそれ専用のボックスに放り込む。
「思ってたより、」
「はーい?」
「地球に優しい。」
なんだそれ、と笑った。
嗚呼、馬鹿みたい。
こんなことに慣れてきた私は、すぐに、
どん底に落とされるんだから。
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