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クイズ番組の司会者は自分は答え知ってるからって偉そうなのがムカつく3
「もし夜兎だったら余計強い子が期待できるネ」 「誰がお前の子供なんか生むか」 「えー、そのために権兵衛連れてきたのに。まぁ戦うためでもあるけど」 「あたしは地球に帰るよ」 「神威団長、結果が出ましたよ」
ぐあぁぁ!遂に分かるときがきたよ。変に待たされたから余計ドキドキだよコノヤロー。やばい、夜兎だったらどうしよ?夜兎じゃありませんように夜兎じゃありませんように夜兎じゃありませんように。
「権兵衛さんは夜兎の血が流れています」 「え!」 「純血?」 「いや、地球人とのハーフです」
流れてたんだ、夜兎の血。でもまだハーフで良かった。血が流れてるだけでも抵抗があるのに純血とか言われてたらどうなってたか。
「そっか。ありがと。じゃあ行くよ権兵衛」 「‥‥‥」
神威に腕を掴まれて席を立たされ、慌ててお医者さんに頭を下げる。 地球に帰してもらえないのか。無理矢理脱出したいけど、賭けにのった以上、それをしたら約束を破ることになる。人を疑っといて自分が約束破るなんてあたしには出来ない。そりゃこいつが無理矢理ここまで連れてきたけど、賭けにのったあたしも悪い。
それにしても夜兎とハーフか。それってお父さんかお母さんが夜兎だったってことだよね。そんなあたしが天人を追い出すために攘夷なんて笑えるよ。
「じゃあ約束通り地球には帰さないよ。今度寄ったときには降りていいけど」 「‥‥‥」 「‥‥夜兎の血が流れてるのそんなに嫌なの?」 「‥‥‥」
もうよく分からない。自分は純血な地球人だと思ってたのに。銀時達が知ったらどう思うのかな?拒絶されちゃうかな?ツッキー達もそうかもしれない。だって自分達から自由を奪った夜兎族の血が流れてるんだもん。じゃああたし地球なんて帰っても意味ないじゃん。
あのベッドがある部屋に帰ってきた。そのまま腕を引っ張られベッドに座らされる。
「‥‥1人にしてくれない?」 「ここ俺の部屋だし、さっきまで脱出する気満々だった人を1人にはできないよ」 「もう逃げよううなんて思ってないから。あたしの居場所は地球にない」 「それだって嘘かもしれないだろ」
やっぱりそんな直ぐに信じてもらえないか。そりゃそうだよね、あたしだって信じてないんだから。刀さえあれば斬ってやろうとさえ思ってるし。でも今は1人になりたい。
「天人と地球人のハーフのあたしなんて誰も受け入れてくれないよ。百華のみんなは夜兎なんて嫌いだろうし、銀時達も天人の血が流れてるくせに攘夷戦争参加したなんて知ったら軽蔑するよ」 「誰も、ではないよ。俺は権兵衛を受け入れる。いや、寧ろ必要とするよ。兎とか地球産だとかそんなことは気にしない。強ささえあればいいんだ」
必要とする?あたしを?確かにこいつは今もあたしを捨てないでくれている。だけどあいつはあたしの仲間を殺したんだ。
「あたしはお前を必要としていない。あたしの必要な人を殺した」 「でもその人達にももう必要とされていないならいいじゃないか。もうあのことは忘れよう。戦場で殺した人を一々覚えていたら自分が殺される」 「お前が忘れてもあたしは忘れられない」
あたしは何を信じて生きていけばいいんだ。
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