元希とは小さい頃からの幼なじみ。
友達にはよく羨ましいって言われる。
野球上手いし、それなりにかっこいいから。
まぁ確かにあたしも元希が嫌いではない。
けど兎に角元希は俺様。
みんなも気付いてるだろうけど、その思ってる5倍俺様だ。


元希は基本女子とは話さない。
理由を聞いたらめんどくさいからだ、って言われた。
元希、顔だけはいいから、女子にそれなりにモテるんだよね。
昔、キモい女に追い掛け回されてたこともあったし。


とかくだらないことを考えてたら携帯が鳴った。
この着信音は元希からだ。
この音は俺からだから鳴ったら直ぐ出ろよ、と勝手に設定されたもの。
まぁなに言われるかなんて大体想像がつく。
何せあたしは元希を熟知しているのだ。
別に自慢にならないけどさ。


「もしもし」
『なみー、今暇なんだけど』

やっぱりね。
これは遠回しに家に来いってこと。
元希のことなんて、幼馴染みのあたしには何でもお見通しなのだ。


「コンビニでも行ってくれば?」
『めんどくさい』
「じゃあ漫画読めば?」
『それも飽きた』


まるで駄々をこねる子供みたい。
元希ってたまに幼いときあるんだよね。
あたしの中の昔の元希はそんなことなかったんだけどな。


「あたしは何もしてあげられないよー。今宿題やってるし」
『いや、お前宿題なんてやんなくていいから俺ん家来いよ。すぐ隣だろ?しかもケーキあるし』
「今から3分で行くね」


まんまとケーキにつられてしまったあたし。
あたしが元希をよく知っているように、元希もあたしをよく知っているわけだ。
悔しいけどケーキ食べれるなりいーかな?





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