８
今日は楽しみにしてた準太と元希の試合。
会場に着くと人がいっぱいいた。
最初は桐青の試合だよね。
もう準太はアップしてるんだろうな。
元希はミーティングかな？
それにしても今日暑いなぁ。
水筒持ってきたけど足りるかな？
「いでっ」
「あっ」
べちゃっ
「ああぁぁー！」「うわ」
「すみまっせん！」
お茶を飲もうと水筒を出したあたしと、急いで走ってきたらしい男の子がぶつかってお茶が服にかかるという悲運。
涙流して謝ってるけど周りから見たら、あたしが悪いみたいじゃない？
「いや、大丈夫だから」
「でもっ、でも服が！」
「あー、乾くんじゃん？」
「そんな！駄目っすよ！」
「暑いからいーって」
「おい大地！アップ始めんぞ！」
あたしも坊主君も食い下がって困ってると髪の毛つんつんの人がきた。
この人のチームメイトかな？
先輩だよね？バシバシ叩いてるし。
てか、意外とお茶冷たいかも。
「すいませんイッチャン先輩！俺色んな人に迷惑かけてっ！」
「わかったから落ち着け。わりぃな、こいつが迷惑掛けたみたいで」
「あっ、いや大丈夫です」
「でも服は大丈夫じゃないだろ。なんかTシャツ貸すから」
「いやいやそんな」
「風邪引くだろ？」
まぁ冷たいし、ここはお言葉に甘えさせてもらおう。
あたしは髪の毛つんつんのイッチャン先輩という人についていった。
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