※絶望の扉を開くの続編


榛名に監禁されてから2週間。その間、外に出たことは1度もない。榛名は普通に学校に行って、あたしはその間テレビをみることだけが許されてる。ご丁寧に毎日首輪をはめていくもんだから、動けるのは半径2mくらいの範囲。先週は一生懸命逃げ出す方法を探していたけど、何一つ方法はなかった。榛名が帰ってきて、シャワーを浴びて、ご飯を食べて寝る。
あたしが1日の中ですることはそれくらい。


今、ニュースではあたしのことが流れている。両親は必死になって探してくれてるのだろうか?自分がテレビに出てるなんて実感がない。それどころか今起きてること自体が夢みたい。


何もしないでいると頭がおかしくなりそう。正気でいられるのは、準太が助けにきてくれるかもしれないっていう希望があるから。あたしは準太を信じてる。ねぇ準太、早く助けに来てよ。



ガチャッ


「ただいまー」


部活を終えて帰ってきた榛名。
野球部はこの頃頑張ってたし、大変なんだろう。


「ジェニファー、いい子にしてたか?」
「‥‥‥」
「んだよ、無視ってひどくね」


エナメルを置いてあたしに抱きついてきて、土と汗の匂いが鼻につく。抵抗する気も1週間前にもう失せた。


「‥‥‥もうこんなことすんのやめて。外に出してよ」
「はぁ?そんなことしたらお前逃げんだろ。それに、俺はお前が他の奴と話すのも、お前が他の奴のこと見てんのも嫌なんだよ」


さっきよりきつくきつく抱き締められる。本当に榛名があたしを愛してるとは感じるけど、ここまでいくと嬉しくも何とも無い。それにあたしには準太がいる。


「じゃああたしは一生このまんまなの?そんなのやだよ、榛名どうかしてる。お願いだから前の榛名に戻って」
「俺は前からこんなんなんだよ。お前か気付いてなかっただけだろ。それにな、今更後戻りなんて出来ねぇよ」
「ん、はぁ‥‥んぅ」


抱き締められたまま荒々しいキス。榛名に飲み込まれそうな気さえする。でも毎日のようにされて慣れつつある自分が憎い。いくら抵抗したって結局は男に勝てるわけがない、もうあたしはされるがままになるしかないのだ。でも、今日はそういうわけにもいかなかった。


「なっ、ちょ榛名、やぁ」


いきなり服の中に手が入ってきた。気持ち悪い。嫌だ。こんなこと今までされたことない。長いキスをされたりキスマークをつけられたことはあったけど、抱かれたことはなかった。だからあたしも安心していたのに。


「やだぁはる、な」
「お前がそんな抵抗するなら、お前から求めてくるようにしてやるよ」
「はぁ、あたしはそんなことしない、から」
「そんなこと言ってられんのも今の内だからな。まぁ時間はいくらでもあるし、お前が強請るまで焦らしてやるよ」







 




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