『メリクリー!』
「「メリクリー!」」
阿「ふん」
『ちょっと、隆也ノリ悪い!』
阿「だってお前、何で榛名がいんだよ!」
榛「てめ、呼び捨てにしてんじゃねぇよ!しかも何だよその言い方!」


折角のクリスマスだってのに何でまたこいつの面拝まなきゃなんねぇんだ。まぁ、ぶっちゃけて言うとクリスマスはどうでもいい。こいつと同じ空間にいるだけで胸糞わりぃ。そもそも始めは西浦のメンバーだけだったはずなのに何で他校のこいつが‥‥!


『だってさ、人数多い方が楽しいじゃん!だから野球部の知り合い皆に声掛けたの!』
阿「だからって何でこいつ!」
花「阿部落ち着け」
田「そーだよー!今日くらい楽しもうぜ!つかジェニファー知り合い多いんだなー!」


確かにな。榛名だけじゃなくて、桐青の仲沢と高瀬とか崎玉のでけぇ4番と市原もいる。12人では普通でも、さすがに18人は三橋の部屋でもきつい。


『美丞のヤノジュン達も誘ったんだけどさぁ、練習あるから来れないって』
巣「俺らは午前だけだったからな」
榛「あのなぁ!俺と秋丸は6:00に終わって急いできたんだよ!」
仲「えー、俺らもそんなもんスよぉ。明日も練習あるしぃ」
『おーおー大変だねぇ。まぁ今日はパァッとやってくださいな』
泉「どこぞの親父だ」


西浦のメンバーだけでもまとまんねぇのに、こんなに集まったらもっと収集つかねぇよ!でも基本みんなしのーかといるジェニファーのとこに集まってる。こいつはやっぱ人気だよな。


田「なーなー!何かやろうぜ!」
巣「何かって例えば?」
田「例えばー、」
水「王様ゲームでしょ!」
『いーじゃん!廉ー、割り箸ある?』
三「あ、るよっ。とって、くる!」
高「でも女2人で王様ゲームってキツくね?暴露っつっても学校バラバラだからしても意味ないし」
佐「俺はイッチャン先輩の暴露が聞きたいっス!」
市「アホか」


市原に頭を叩かれたデカイ4番をジェニファーが、あたしも聞きたいから大丈夫だよ大地!とか言いながら慰めてる。のはどうでもいい。本当にやんのかよ?つってる間にもノリノリな水谷が三橋の持ってきた割り箸割って準備してるし。


『まぁでもあたしはちよといちゃこらできればいーかな』
篠「もージェニファーったら」
栄「2人の世界に入ってる」
田「俺もジェニファーと×××したい!」
『1人でしてろ』
水「はいはい、準備出来たよー!じゃあ早速、王様だーれだ!」


しょうがねぇから割り箸を1本掴む。まぁこんな人数いねぇし当たらねぇだろ。寧ろ当たったら相当運わりぇぞ。しかも十中八九相手男だからな。


栄「あ、俺王様だ」
『おー、爽やか王子きました』
水「王子命令は?」
栄「(王様なんだけどな)うーんと、始めだし易しく3番と8番が手繋ぐ、とか?」
西「俺3番」
沖「俺8番。何だ西広かー」


沖と西広が手繋いでるのを見ても何も俺らは楽しくない。つか寧ろ男同士なんだから誰と誰の組み合わせだろうと目に良いもんじゃねぇ。ジェニファーは和むわーとか言ってるけど。


『次こそはあたしがキングに!』
市「っと、悪いなジェニファー。俺王様だ」
佐「イッチャン先輩!何でも言ってください!」
泉「お前が命令されるかわかんないし」


市原の命令でコーラにフライドチキンを入れて食べたのは水谷と仲沢。ざまぁみやがれ。それにしてもこの2人なんか似てるな。


仲「うぇー、まずーい」
水「イッチャン先輩意外と酷いー!」
『あんた達はどうでもいいの!次いくよ次!はいっ、みんなひいて』

秋「うわ、俺王様」
榛「お前かよ!なんかすっげぇムカツク」
田「んで、命令はー?」
秋「うーん、2番と5番が抱き合う」
篠「え!私、2番だ」
『えー!あたし5番じゃない!ちょ、秋丸先輩!』
花「違うのかよ」
秋「そんなこと言われても」
『5番誰じゃボケぇ、出てこんかい』


しのーかが2番だと知ったジェニファーがいきなりヤンキーみたいになった。いや、あの顔は般若だな。相手はしのーかだからまだいいけど、5番じゃなくてよかったな。


高「あー、俺5番」
『準サンだと!でもやっぱり準サンでもダメだ!ちよを抱き締めて良いのはあたしだ、』
篠「きゃ、」
『あたしの話し聞いてました!?ちよはあたしのなのに!でも、ちよの声と赤い顔まじ萌え』
高「結局やるなら早くやっちゃった方がいいと思ったから」


ジェニファーが未だに騒いでたけど、それを無視して次にいく。そろそろ俺も何かしら当たっちまいそうだな。


田「俺キングー!ジェニファー何番?」
『言うかボケ』
田「ちぇ、つまんねーの。俺ジェニファーと×××したかったのにー」
花「おま、もうちょっと羞恥心を持て」
田「知らなーい!命令はー、10番と11番がキス!」
『ちよ何番!?』
篠「私は9番だったから大丈夫だったよ」
『マジでか、良かったけど良くない!』
巣「ってことは、」
田「ジェニファー10番!?か11番」
榛「マジで?俺10番なんだけど」
『えぇー、キスとかいやだ、ちよ以外は』
榛「んだよつれねぇなぁ。クリスマスなんだしいいだろ?」
田「やっぱ命令なし!11番が俺にキス!」
西「田島それ名指しじゃん」
仲「ずるいぞー」
泉「みんなジェニファーとキスしてぇだろ」
三「うぇ、き、すっ」


田島と榛名のせいで何か荒れ始めた。あいつらはやっぱりトラブルメーカーだ。まぁそりゃ俺だってジェニファーとならキスぐらいはしてぇけど。


栄「じゃあジェニファーは誰とならキスしたい?」
『だからちよって、』
田「しのーかは女だろー!」
榛「そうそう、男でだよ」
『みんなかっこよくて、決められないなぁー。あははー』
阿「嘘つけ。わかりやすいんだよお前は」
高「答えろよ」
『あたしはちよひとすじなの!』

結局ジェニファーは誰ともキスしないまま、榛名と抱き合っただけで終わった。あーくそ、あの野郎。まじで許さねぇ。絶対俺が王様になって奈落の底に突き落としてやる。

とか悪いことを考えてた俺が悪かったのか、その後俺は榛名と抱き合う羽目になった。



聖なる夜に



みんなイブを過ごす彼女はいないんだね





 




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