ゆっくりと重たいまぶたを開く
ぼくはうつろな微睡みのなかできみを追う
朝陽に包まれた淡いカーテン
芳ばしいコーヒーの香りときみの声
雑然とした喧騒の街、きみの姿が遠くなってゆく
日だまりランチ
ぼくはきみを想いながら冷めたスープを啜る
太陽が眩しくてきみみたいだと思った
いくらなんでもぼくは病んでる
飲みかけのコーヒーと手付かずのショートケーキ
ぺたんと床に寝ころがってぼくは宇宙飛行士になる
忙しない街の空は高くて狭い
さよならお日さま
哀愁ただようぼくの背中を誰かなぐさめてよ
オレンジスカイ・アンド・ユアネーム
仄かに灯る街灯は悲劇のヒーローを照らし出す
通りすぎる家々からこぼれだすディナーがこぼれだす
すんと鼻を啜ると世界がほんの少しだけ変わった気がした
夜空を見上げて何を想う
グリルチキンの愛情ソース和え
きみを食すためのぼくだけのテーブルマナー
Sofa
欲のない透きとおった浴槽へ欲にまみれた身体を沈めた
どうか垢となって消え去ってくれ
真っ暗な部屋のなかでぼくはきみの香りを抱く
ぼくらのいちにち さま提出