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俺、レッドの事好きだー、と溜息混じりに言ったグリーンの頭を思いきり叩いてやると相当痛かったらしいグリーンは頭を抱えて何すんだよ、と言った。おれは何言ってんだよ、なんだけど。いきなり、何。気持ち悪い。素直にそう言えばグリーンはへらへら笑っていや、俺本当に好きだなーと思って、とまた気持ち悪い返答だ。嗚呼、気持ち悪い。

「レッドから離れられないんだろうなーって」
「ああ、そう」
「つめてーなおまえ!」

ごちゃごちゃ煩いよ、と掌で口を覆えば生温い感触と痛み。あ、グリーン齧ったな。急いで手を離して何するの、と文句をたれる。つい、と悪気もなく言ったグリーンを殴ってやりたくなった。掌に目をやれば、赤い液体。何、何なの。血出るくらい強く齧ったの。信じられない。…おれが言う事じゃないって言うのは重々承知。

「おまえもさー、俺からは離れられないと思うぜ」
「何それ口説き文句?」
「まさか。事実」
「顔を殴られるのと、それを使いものにならなくされるのと、ピカチュウのボルテッカー、どれがいい」
「おまえたまーに卑猥な事言うよなあ」

言葉選んだら?、と笑って言ったグリーンに余計なお世話だよ、と返す。グリーンはおれが彼から離れられない、と言った。あながち間違いではないな、なんて思う。依存ってやつなのかもしれないグリーンも、おれも。グリーンがおれの傍にいるのは、そうだね。人間が息を吸うのと同じくらい当たり前の事。水と魚の関係ってものか。互いがいなければ生きていけない。ああ、これ完璧な依存だ。おれの頭はいつの間にこうなったんだろう。おれも、と小さく呟けばそれを聞き逃さなかったグリーンがにやり、と笑う。性格悪い。

「俺さ、レッドの事好きだよ」
「…仕方ないけどおれも好きだよ」
「ずっと一緒って昔約束したよな。それって今でも有効?」
「勝手にすれば」

依存も、悪くないかもしれない。だって、おれは君がいればそれで良いんだから。

依存よりも深い





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