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「#寸止め」のBL小説を読む
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おまけ

名前さんと僕は昨日、やっとのことで付き合うことになった。

昨日は彼女を見送った後、非番だったので一日家で手紙を書いていた。
やっぱり夢見たいで信じられなくて何度か幻術返してをしてみて、やっぱり現実だよね?ね!とか一人でやったりもした。

でも今、彼女は里にいないしやはり現実味を感じられない。
せっかく両思いになれたのに、3ヶ月も会えないなんて淋しい。

今日は待機だ。
待機所に向かう途中、道行く人にチラチラ何度か見られた。
なんか、ヒソヒソ、あの人が例のーとか、聞こえたんだけど。

まさか、昨日の僕が勘違いしていた公開告白の話だったりする!?

いやいや、まだ太陽が少し昇りだしたぐらいの時間帯で人気はなかった。
中忍の二人とイズモくん、コテツくんが居合わせたぐらいだ…
中忍二人はそのまままだ任務中だし、そこまで噂にはならないだろう。
ただの自意識過剰だ。

ん?なんか今もすれ違った子にチラリと見られた。
嫌な予感が走る。

念のためと思い、イズモくんとコテツくんいないかなと受付を覗いてみた。
いた。

「おはよう。」
「「おはようございます。昨日はお疲れ様でした。」」
「…どうも。あの、昨日のことだけどさ…もしかして誰かに言っちゃってたりする?」

すると二人はちょっとバツが悪そうに顔を見合わせた。

イズモくんは言う、
「あー、カカシさんに呼び出されて聞かれたんで言っちゃいました。すみません。」

そして、コテツくんが
「イズモが呼び出された後にあんこさんに何か面白い話カカシから聞いたんだけど、詳しく教えなさいよって…」

「俺、カカシさん以外の人には言ってないですよ。」
「俺もあんこさん以外には言ってないです。」

背中に嫌な汗が流れる。
その二人に言うってことは、里中に言ったも同然じゃないかい!!

はぁ。
そして僕は今、待機所の扉の前で深いため息をついている。
倒せないとわかっている敵がうじゃうじゃいる戦場に繰り出す気分だ。
最悪。
待機なのだから入るしかないけど。

扉を開けると…

カカシ先輩がゲンマさんの腕を掴んで叫んでいる。
「好きなんだ!僕はあなたが好きだ!名前さんのことが好きなんだ!」

先輩、今は火影でしょ!火影室に戻ってくださいよ!

「みんなー!ご本人さん登場よー!」
みたらし団子を片手にゲラゲラ笑うあんこさん。

最悪だ…

この部屋にいるぐらいならSランク任務の方がずっとマシだよー!!!