※上鳴と付き合ってるけど瀬呂も一緒に楽しく(?)3Pしてるだけ
※倫理なんてないのでIQを下げて現実から離れてお楽しみください










「瀬呂って前戯しつこそう」
「……試してみる?」

わたしが当て勘で言ってみたほとんどセクハラな発言に瀬呂は不快感を示すでもなく、怪しげにニッと歯を見せるとこたえた。

「なあ、ヒトの彼女口説かないでくんねぇ!?」

その場にそぐわない、どこか深刻さの欠けた非難の声がわたしと瀬呂の会話をぶつ切った。言ってることはもっともだけれど、その直後に電気が「いや赤甲羅誰だよッ!瀬呂か!!」と声を上げたので瀬呂もわたしもそこからなにかリアクションするタイミングを失った。電気の眼前にあるゲーム機が映し出している、レーシングカーに乗ったキャラクターがくるりとひっくり返っている。3人とも同じゲームを通信でプレイしており、わたしは豹柄のベッドの上で今か今かとサンダーを撃つタイミングを伺っているところだった。凡そレースゲームをしながらする会話ではない。


「じゃあさ、上鳴もする? 一緒に」

瀬呂からの、次からコース替えるか、くらいのテンションでされた信じられない提案に、頼むからうなずいてくれるなと祈るような気持ちで彼の答えを待った。今サンダー撃っちゃお。

「やだそれ面白そう……ぉわっ!」
「は? え、ナニ言ってんの」

操作しているキャラにサンダーが命中したらしい電気の答えにわたしはそう返しながら、がくりと大げさに前へつんのめった。冗談だと信じての反応だった、はずなのに。ゲームの画面上はもう、レースの終了と順位を映し出している。いや1位瀬呂ってマジつっっっよ。

「上鳴、チューして良い?」
「は? 俺そんな趣味ねぇよ」
「バカ。おまえにじゃねぇって」

台詞だけきいたら電気の誤解も頷けた。一瞬で訂正されたわけだけど。わたしにキスをしていいか、と本人であるわたしにでなく、その恋人である電気に許可を取ろうとしているらしかった。
なんて答えるのか……普通に考えたら嫌がると思う。何故なら普段の電気は独占欲が強い。休み時間とか、寮の共スペとかクラスのみんなといる時、基本わたしの隣は誰にも譲らないし、特に峰田が近くにいるときなんかは警戒しているような気がする。そのはずなのに。

「絶対ヤだけど、超見たい……」

矛盾した言葉を並べる電気に信じられない気持ちで、ゲーム機をどうにか邪魔にならないところへ置いて瀬呂の反応を待つ。独占欲よりスケベ心が勝っているらしい顔でいる電気と、とくに表情の変わらない瀬呂。そのせいで瀬呂が本気か冗談で言ってるのか、伺い識ることはできない。ただ、わたしの顎へ伸ばされた指先のせいで思い知ることとなって漸く本気でする気なんだと気づいて抵抗した。

「え、ちょ、瀬呂っ……本気? 待っ」
「ほら口開けて。あーん」

有無を言わさず、しらない感触が唇にゆるく触れる。引き結んだ唇が舌でそっと撫でられると、背骨あたりがぞわりと跳ねた。
開けるもんかと思っていた口元はあっけなく緩んで、そこから隙ありとばかりにやや薄く長い舌が入ってくると歯列をなぞり、わたしの舌の裏を先端で小刻みに撫でた。

「んん……せろ、ねえ……、っ」
「なまえちゃん、きもちいいの……?」

恐る恐るといった声音で電気が問う。おそらくわたしの顔を覗き込んでいるらしく、見てほしくない一心で無駄とわかっててもぎゅっと目をとじた。

「ぅうん、っ、ふ……ぅ」
「ちょちょちょちょ、待って!長くない!?」

電気が急に慌てた様子で止めに入ると漸く息ができた。はあ、と深呼吸しつつ胸元を抑える。すべてが熱く感じられて体がじんじんする。
ぎゅっと抱き寄せられて、縋るように背中へ力の入らない手を回した。

「なまえちゃんも! 物欲しそーな顔しないの!!」

怖くはないけど電気が怒ったようにわたしを叱る。あっさり骨抜きにされてしまった恥ずかしさに、「電気だってわたしの反応に興味津々だったくせに」なんて言えなかった。

「え? じゃあこの子中途半端なまま放ったらかし? そらカワイソーでしょ」
「それは、そう……だけど」

怒った割に電気は言い負かされそうになっている。可哀想、とは。このまま一気にふたりの男子高校生を相手にするかもしれないことは可哀想じゃないの?

「んも〜、瀬呂が思ってるよりなまえはエッチなんだから下手に刺激しないでやって!」
「最初っからみょうじにそんなこと思ってねーよ。見るからにエロそうでしょうが」
「えっ、心外なんだけど……」

彼氏にスケベ呼ばわりされて不服を申し立てようにも、瀬呂にまでそう思われていたことに驚く。

「楽しくやろーよ、ね」

片眉を上げて歯を見せた瀬呂がそう言いながら背後からわたしを緩く抱きしめると、「してあげてよ、上鳴。いつもみたいに」と煽った声色は低く甘い。うわ、解ってたけど……手馴れてるなあ。

「いつも?」
「そ。したことないことないでしょ?」

電気がそれに応じたらこのまま3人で、となるに決まっている。バカ言うな、と彼が突っぱねてくれることと、このまましてくれること、わたしはどっちを期待しているのだろう。シャツの下から伸びる手に跳ねる身体が、その答えを示していた。

「あっバカ、せろが……見てる、からっ、電気、……」
「そうそう、見てるよー? みょうじのいやらしー顔」
「なまえで興奮すんなよ、瀬呂」
「それは無理なお願いじゃね? おまえもしてんでしょ、どうせ」

わたしの頭上で交わされる会話をどういう気持で聞いていたら良いのか分からないまま、膨らみを弄ぶ手に成すすべもなく喉奥から絞り出すように喘いだ。

「……は、ぅん、あ」

ちゅ、ちゅ、と上書きするように何度も口吻けると、首筋や胸元へそのくちびるが降りていき、きつく吸い上げられる心地がした。跡、ついたかな。

「上鳴、手伝っていい?」
「おお……優しくな!」
「トーゼンっしょ」

わたしの腰を抱いていた瀬呂の腕が、下へ降りてくる。そっと部屋着のパンツを下ろして晒されたそこに指が滑り込んで、すっかり濡れている証拠に音が立つ。そんな気はなかったはずなのに、これではなんの言い訳も立たない。

「や、ぁあ、同時……っ、だめ」
「ふたり一緒に愛して貰えて、幸せねーみょうじ」
「はー? 俺のが愛してるっての」
「んはは、でしょうね」

電気は前から、瀬呂は横から。ふたりの指と舌で乳房を、外陰を攻められてもう頭の中はでろでろに蕩けきっていた。少しの後ろめたさがありながら、あまりにもふたりがじゃれ合うみたいに楽しげだから考えが麻痺しそう。
気づかないうちに中にまで指が入ってきて、しらない動きによってひとりでに腰が震える。声だって漏れていく。

「やだっ、あ……きもちい、よぉ……」

どっちに縋っていればいいのか分からないままの頭でそれだけ、言った。

「……ふは、エロすぎ」
「だから言ったっしょー!瀬呂が思ってるよりエッチだよって」

瀬呂が笑うのに対して何故か電気が、自信たっぷりに胸を張ってみせる。見るからにえろそう、とわたしのことを評した瀬呂にとって今のわたしは想像通りなのかそれ以上なのかはわからないけど。

ちら、とふたりの下腹に視線を送ると、部屋着の薄手な布地ではさすがに隠しきれない張り出した部分があってすぐに目をそらす。電気のは何度か見ているからともかくとして、瀬呂が欲を顕にした上でその対象がわたしであると認めることが恥ずかしくてたまらなかった。

「……あら、見てみる?」

一瞬だったはずが瀬呂にはわかったらしく、部屋着のズボンのゴム部分に手をかけ軽く伸ばして見せた。そうすることで見えるのは腰あたりの素肌のみだけど、その更に下へ降ろした様相を想像して腹の奥がきゅぅ、とひくつくような心地がした。

「んじゃ、脱ぐか」

上鳴のひと声でふたりはそれぞれに恥じらうわけでもなく一糸まとわぬ姿となる。布擦れの音をふたりぶん聞きながらそれを待った。同じ音でも電気は何かを急くように、瀬呂は対照的にいつもの調子でゆっくり。電気の様子を見て瀬呂が、童貞かよって誂ったのはちょっとおかしかった。

服の上からでもわかっていたことだけど、先程から興奮していたのか立派に上向いていたそれをさすがに直視することはできなかった。ただ、わたしでふたりともこうなってくれること、嬉しいのかもしれない。

「ほらみょうじも。ばんざいして」

言われるままにそうすると着ていたトップスが上に脱がされていく。わたしはすっかり言いなりだ。
慣れた手つきでブラをはずす瀬呂にいたたまれなくなりながら、なんとなく両腕で胸元を隠したけれど瀬呂は下半身のほうへ顔と手をを降ろしていくのでなんとなくこれからされることに察しがつい腰が跳ねる。予想通り、腿の付け根に唇が寄せられていく。

「待っ、きたない、から」
「……いつも上鳴にされてるくせに。なぁ上鳴?」
「うん。なまえだって好きだろ」

彼氏ですら背中から撃つような真似をしてくるので、わたしに逃げ道は遺されていないのだと受け入れるしかない──と思うのはポーズだけで、身体はもうふたりに好きにされたがっていると認めざるを得なかった。

「ん、……」

瀬呂がそこへざらついた舌を這わせると期待した通りの感触に身体が1度、また1度と体温を上げていくようだった。

「俺の触って?」

手元が電気の下半身に誘導されたので、熱く硬いそれを緩く握り上下に大きく動かしていくとくちびるが塞がれた。
よく知った厚い舌で口腔を撫で上げられる。ちゃんとふたりがそのあたりに差があることを、今こうならなければ知ることはなかった。
すっかり固くなった乳首を電気の指先で円を描くように触られながら、どこか夢でも見ているような気持ちで齎される快楽に没頭していく。

「あ、っう、んん、! ふ……っ、ぅ」
「すげ、舐めても溢れてくんね……エッチ」
「瀬呂ー、なまえはそこと一緒にナカも指でしたらすぐだよ」
「お、いいこと聞いた」

電気は彼氏だからこそ知っていることを瀬呂に共有すると、再び胸元の尖ったそれを口に含んで転がしていった。
両方舐められたらこれ、だめだ……! ──ふたりの時では絶対に有り得ない刺激の与えられかたをして、早くも視界が白んで思考が灼き切れそうになる。

「ま、そんな気はしてたけどね」

電気に教わる前から確信を得ていたらしい台詞と共に瀬呂の長い指が再度膣内へ入り込んできて、奥のすこし窪んだところをぐにぐにと指圧されていく。

「あ、あ、だめ、っきもち、は、ぁん、っ」
「おーすげ、ほんとだ……ナカうねってきてる」
「でしょ? ほらなまえ、瀬呂にイキ顔見せたげて」
「や、ぁ、恥ずかし、しんじゃ、んん、う」
「彼氏の前で他の男にイかされちゃうの恥ずかしいね? もっと恥ずかしいとこ見せてね」
「イっちゃ、待っ、やだやだ、ああ、っ!」

背を大きく仰け反らせて、ふたりの手と舌でわたしは達してしまった。はー、と肩で息をするわたしの目を電気が覗き込んで問う。

「なあなまえ、それでどっちのちんちん挿れて欲しい?」

究極の選択だった。例えばだけど、瀬呂って答えたら電気は泣くかなあ。逆だったら瀬呂は、「でしょうね」といったふうな態度を撮るだろうけど。
どちらかを立てればどちらかが立たず──いや、勃たず?──というのもあるけど、本当に正直に言うなら両方欲しかったからだ。ただ、さすがに3P初心者のわたしがふたりのを同時に受け容れるのはハードルが高すぎる。いや、初心者とは。何回すればそうじゃなくなるのだろう。

「じゃあ、瀬呂が先やんなよ」
「なに、さっき童貞って言われたの怒ってんの?」
「お、怒ってねぇって!」

瀬呂が不用意に煽るからなのか電気は少し慌てて反論した。それから、定位置である引き出しからとっくに箱の開いていた避妊具を取り出して、中身のひとつを瀬呂に寄越した。

「じゃ、彼氏さんのお言葉に甘えて」

言いながら瀬呂もまた慣れた手つきで、こちらに見せつけるようにそれを装着していく。
わたしの脚が、電気のものではない腕で抱え上げられて身体がこわばる。ふと電気のほうを見たらなんとも言えない表情でこれから繋がろうとする箇所を見つめていて、なにを思っているのか想像もつかないまますぐにナカに押し込まれてそれどころじゃなくなった。

「んん、っ! あ、ぁ、はいって、っ」
「っはは、狭……」
「エッロ。ひくついてるけどなまえ、瀬呂の気持ちいい?」
「っ、聞かな、ぃで……! ぁん、待っ……動いちゃ、や」
「すげー締めてくるし、随分良いみたいよ? 上鳴の彼女さん」
「だよなあ……すげーエロい顔してるもん。なあ、俺のも咥えて?」
「……ん、っ」

むぐ、と差し出された電気のものを口に含む。上も下も塞がれるのは初めてのことで、今まで感じたことのない窮屈さになにも考えられなくなった。
瀬呂がわたしの腰を掴むと一気に揺さぶるかと思いきやゆっくりゆっくり、形を覚え込ませるみたいに動いた。

「教えた通りできてんね、いい子……、っ」

電気はわたしの頭を撫でながら満足そうに目を細めた。裏筋からカリにかけての辺りを尖らせた舌先でされるのがお気に入りらしく、何度目かに咥えた時からそう教え込まれていた。とはいえ、瀬呂に突き込まれながらではどんどん疎かになっていってしまう。

「や、それ、っ、だめ、おねが、っ」
「だめ? みょうじのココ、俺のちんこに吸い付いてるけど」
「は? 浮気じゃん。そんなんじゃ後で俺優しく出来ねーよ?」

咥えこんだままのくぐもった声でなんとか取り繕っても、身体の反応のせいで理不尽に浮気だと断じられる。言い返したくても口元が不自由なせいでそれも出来ない。後でってことはこのまま瀬呂と最後までシても次があるのだと解って戦慄した。
体力はあるつもりだけど、身体がもつかな……。明日の休みは寝て過ごしそう。

「あ、っうう、んん、んっ〜〜」
「すげ、気持ちいい……っ、なあみょうじ、イキそうなんじゃないの? カラダあっついよ?」
「むぐ、ん、ひあ、う、っやだ、きちゃう、!」
「うん、我慢しないで、ぁ……、俺か上鳴にしがみついてな」
「なまえ、俺も出していい? 飲んでくれる? いいよな?」

立て続けにいろいろ言われて理解が追いつかないまま、喉奥へ粘っこい体液が吐き出され反射的に飲み込んでしまった。やっと口元が自由になったが、今度は己の絶頂がすぐそこまできている予感のせいでなんにも開放された気にはならない。瀬呂の背後へ片腕を、もう片方の手は電気に握られて両方に力が籠もる。カッと全身が熱くなって、奥を押し上げる衝撃に身体がバラバラになりそうでひたすら声をあげて耐えた。

「あ、ああ! まって、だめ、よすぎる、っイクから、まって」
「っ、く……出る、みょうじっ、出すからな、ぅ」

耳に落ちた吐息に膣奥がきゅ、と収縮するのと同時にナカへ埋まっていたものがびくりと膨らんだ。薄膜越しにどくん、どくん……と脈打つのが分かるほどでまた何度もナカが蠢いた。終わった、と思った。けれど、電気が先程言ったことが冗談でなければそれは気の所為である。はあ、と呼吸を整えながら、これ以上続いては困ると腰を浮かせ、脱がされた時のままそこらへんに散らばった部屋着に片手を伸ばした。

「逃げちゃダーメっ」
「あ、っ」

先程から握っていた手をぐいと引っ張った電気が背後からわたしを抱きすくめる。わたしの口腔へそれなりの量、吐精したばかりだというのに腰へ擦り寄せられた塊に絶望するしかなかった。

「まって、休んでから、っ」
「なんで? 優しくできねぇって言ったっしょ? まさか瀬呂はよくて俺はダメなんてことねぇよな」

ダメとは言ってない。せめて一旦休憩を挟んでからと言いたかったのに、いまの電気にそんな言い訳も通らないらしい。

「彼氏以外のちんちんでイクってそれもう浮気じゃね? もー、泣かしちゃうかんね」
「そうそう、ちゃんと躾けとかなきゃ〜オマエの彼女なんだから」

理不尽な電気の発言に瀬呂もおかしそうに笑いながら続けるので、わたしに相変わらず味方はいなく、その証拠に再びずぶりと今度は背後からナカが満たされた。

「ぁ……すげ、いつもよりとろとろじゃん、ほんと妬けちゃうね」
「っ、あぁん、! やめ、っ」

腰を幾らか乱暴に引き寄せられて一気に電気のそれが奥まで貫くので反射的に甲高く声があがる。

「そういや、なんだっけ? 前戯しつこそう、だっけ」

そんなわたしたちの様子を見て瀬呂がなにかをひらめいたみたいにわたしの元へにじり寄ってくる。

「なに、っねえ、ああ、ぁん」
「大人しく犯されててね〜」

言いながら、先程より遠慮なく瀬呂が唇を奪った。だらしなく開いた唇から容易く舌を滑り込ませてくる。ざらついた舌で器用に口腔を侵食していき、いつの間にか胸も入り口の膨らんでいるらしい淫核を指先で捏ね回されていた。止めどなく溢れてくる体液を塗りつけるように、円を描くみたいに、最初はゆっくり、段々速度を上げていく。奥を抉る電気の動きも容赦がなく、結合部が品のない音を立てて部屋中に響いていた。頭の中まで音と快楽に支配されてく。気持ちいいということ以外まるで解らないし前戯というには少し後だけれど、しつこさは充分に思い知らされたのだった。

「ぅわ、締めつけキツくなってきた……、っ、3人って楽しいね? どお? なまえは気に入った?」
「っうう、ぁ、ん……っ気持ちい、すき、電気ッ、せろ、……!」
「気持ちいいねぇ、エッチな顔して……ほんとに可愛い」
「でしょ〜? あ、ぁあ、やべ、吸い込まれそ……ぅ、なまえは? イキそ?」
「やんっ……きもちい、イっちゃ、んぁ、ああ、っ! イク、っ〜〜」
「あ、ぁっ……!なまえ、っ」

膣内で大きく震える電気の先端が一際奥へ押し付けられると同時に頭の中が真っ白になって、脊髄に鳥肌が立つ。瀬呂の指と、電気のそれと、どれでイったのかなんてもう解らない。
こんなんで、わたしたちは元の関係のままでいられるんだろうか。2人に抱かれるのがこんなに良いって知ってしまったら、もう──

「上鳴、ほんと手離すなよ。みょうじのこと」
「ああ、マジで心配になったわ……今回みたいに流されんなよ、俺のいないとこでさぁ」
「……やめてよ、人を尻軽みたいに」

肩で息をしながらやっとのことでそう返したものの、ふたりを同時に相手してしっかり乱れたわたしは「尻軽ではない」とは言い切れないのでは──と電気とは別の心配をしてしまった。

「上鳴と穴兄弟かー……ふつーにヤなんだけど」
「えー? いいじゃんまたしようぜ〜!」

電気はティシュを探すような仕草をしながら、すっかり気に入ったらしくそう言って瀬呂に笑いかける。瀬呂は「マリカ誘う感覚で言ってんじゃねぇよ」とティッシュを箱ごと投げ渡し、呵呵と笑った。



20220209


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