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んん検定


 んん検定というのがある。
 キャパシティがオーバーしたときや、思考がパニックになりかけたとき、大きく息を吸って
「んんんんんんっ!」
 と声を出すのだ。一瞬、思考が止まる。今まで考えていたことが、ちょっとだけスッキリする。
 大切なのは、相手を黙らせるために声を出すのではない、ということ。パニックになって、きゃあーっと叫びそうになる自分の思考を落ち着かせるために、んんんーっと言うのだ。
 ここを分かっていないと、んん三級の合格は見込めない。だいたい皆分かっていないので、不合格になってしまう。
 次に、自分がどうしてパニックになりかけたのかを説明できると素晴らしい。んんんっと言ったあと、少し落ち着いてから、こんな風なことがあって困ってしまったんだ、と言えるようになったら、んん二級に合格できる。
 そして、んんんーっと言って頭をスッキリさせたあと、ここまでは自分で何とかできたけれど、その次から何をどうすればいいか分からないときは、他の人にアイデアをもらって受け入れたり、一緒に考えてもらったりする。これができる人は少ない。んん一級なので、胸を張っていい。
 このように、んん検定はとても難しく、キャパシティがオーバーする前に、んんんーっと言う必要がある、瞬発力を求められる検定である。
 自分の気持ちや頭を整理する目的でしか使えないが、日常生活では必要になる人もいるだろう。
 合格してほしい検定の一つである。




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