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カフェオレ/血縁以上の縁はなかった


【カフェオレ】
 砂糖でできたタコがコーヒー味の墨を吐き出して、ミルクの海に溶けていった。これをカフェオレと名付けようと思う。一口すすり、唇を少しヤケドした。
 熱いカフェオレを冷まそうと口を尖らせて、ふう、と冷たい息を吹きかけていたら、その口からコーヒー味の墨が出た。
 私も砂糖のタコになるのだなあ。

【血縁以上の縁はなかった】
 久しぶりに会った妹は他人のように見えて、特に話題もないので私は早々に帰った。
 彼女とは一言も口を利かず、母に彼女の相手を任せて家に戻る。
 妹が幸せならいい。これは本当に思っていることだ。
 世界が平和でありますようにと願うくらい、本当の気持ちだ。
 ただ、彼女を他人としか思えないだけで。




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