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- ナノ -

短歌 十首

君だけが 眩しく見えた あの朝を
君は知らない 光の君は

海の音 掻き消すような 泣き声が
私を贄に 牛鬼を呼ぶ

雨音で 足音消して 忍び寄る
ピタリと手形 赤黒い跡

一瞬は 二度と戻らぬ そう知って
振り返っては 来た道探し

海の底 だらりと触手 蠢かせ
私は泳ぐ 墨吐き出して

長靴が 蹴った雨粒 に当たって
飛び上がる猫 ごめんおはよう

ヤな予感 感じると君 ミサンガを
片手で掴み 何を願った?

丑の刻 参りにあなた やって来て
釘を打たずに ただ泣いている

麗しい 瞳と髪と 君の声
また会いたいな ねえ墓参り

告白を 私の罪の 告白を
魔女ではないと 嘘をついたの
とりあえず十首。
頭の中の言葉をまとめて吐き出す作業。