2013/06/20 01:17

世界が水底に沈んだ世界。蒼の都市、フォーレン。そこに住まう人々は、周りに満ちる青を”空”と認識していた。太陽の光の届かないフォーレンの人々は、その周囲を回遊する巨大な魚の発する光に依存して生きていた。その魚を“空飛ぶ魚”として神聖視しながら。蒼に閉ざされた世界と閉塞感、本当の“青”への憧憬に背を向けながら。

フォーレンの地底からは魔力を帯びた宝石が採掘された。人々は娯楽や生活の補佐に充てるために人間を模した機械を作り出した。それらは総じて“機械人形”と呼ばれた。
それらは纏う色彩は違えど、皆一様に美しい容姿をしていた。それらは人間に従順に在る為、心を持つことを許されなかった。

そんな世界で、1人の神父と1体の機械人形とが出逢った。
これは、神を信じない神父・ヒュージと心を持った機械人形・ハールメルヴァとの物語---





▼追記

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テーマ「人外ファンタジー」
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