ピンポーン、という音で目が覚めた。そういえば今日元旦だっけ、なんて寝起きのぼんやりした頭で考えながら一階に下る。ひぇー、さむさむ。案の定家族は初売りに行っているみたいで家には私だけ。特に確認せずに扉をあけた。


「ハッピーニューイ」
「結構です!」


 一気に頭が覚醒した。なんだなんだ、なんであいつらがここに?急いで台所にあるモニターで確認してみれば、そこにはニヤニヤした白石と謙也がいて。私が新年初めて見た顔がお前らなのか…。
 親もいないし仕方がないので(寒そうだし)、二人を家に入れてあげることにした。私共々こたつに直行したのは言うまでもない。


「みかんー!みかんくれや」
「はい。ていうか何しに来たの」
「おー、初詣一緒に行こかな思て」
「あー、忘れてたな初詣」
「せやけど、ここでぬくぬくしとるのもええな。なんか急にめんどくなってきてん」
「ははっ、あるある」
「お雑煮ある?食べたい!」
「謙也は本当何しに来たんだよ!まぁあるけども」
「わーい」
「せやったら俺にも」
「はいはい」


 と同時に、ぐぅとなる私の腹。そういえば朝ごはん食べてなかったっけ。三人分の器を出して鍋のお雑煮を入れて、ついでに余ったおせちも持っていくことにした。これ食べたら初詣行こうかな、なんて思いながらこたつに向かったらニヤニヤした二人と目があって。


「そういえばまだ言うてなかったな」
「おん」


「「あけましておめでとう!」」



「あけましておめでとう」
「今年もどうぞよろしゅう」
「部長もあと少しやんな」
「がんばれー!」
「おん。ありがとう」
「あ、お雑煮ちょっと熱いかも」
「かまへんかまへん。お、美味いやん」
「うちの母さんなめんなよ」
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