校内の自動販売機の話。夏場は冷たいお茶や値段の割に容量の多いものが人気で、すぐに売り切れてしまうのは妙に納得ができる。
でも、冬場、コンポタがココアをおさえて堂々の一位というのが許せない。目の前の自販機には、いろんなメーカーのコンポタに売り切れの文字。ココアを売り切れるまで買ってやろうかと思ったが、財布の中を見てすぐに諦めた。万年金欠という言葉がよく似合う。
そんなことを思っていた私は、現在、コンポタに夢中である。美味しい。うまい、としか言いようがない。
だっておま、冬の寒い日にマフラー巻いてベンチでコンポタとか…!すっごくエクスタシーだと思う!おっと、今年の四天宝寺流行語大賞を思わず口にしてしまった。
コンポタの運命、というべきか、残ったコーンをタブでうまくかきだしているときだった。因みにこれを修得するまでに1週間かかったからね。
ガコン、という音がして金髪の兄ちゃんがコンポタを買っていった。同志よ!と思っていたわたしは甘かったんだと思う。その兄ちゃんはその場でタブを開けると、うまく缶をまわしながらコーンをひとつ残らず飲みほし、颯爽と消えていったのだ。
「……」
わたし、唖然。絶対にその技を修得してやろうと思った。