クラス替えとは悲しいもので、また同じクラスになりたいと思う人に限って分かれたりする。
 わたしはお弁当片手に、5組の教室へと向かっていた。もちろん、友達とお昼ご飯を食べるために。

 …5組に向かった、はずだった。みさとちゃんがいるはずの机には何故か男の人がいて、何よりびっくりしたのは、その人のお弁当が右から左までパセリ、奥までパセリ、ふたの裏までパセリパセリパセリ。パセリで埋め尽くされていたことだ。



「パ、パセリの森…!」


 え、この人の主食はパセリなの?まさか自分が、目を疑うような光景に出会い、ガシガシと目をこするような日が来るとは思わなかった。



「あの…!パセリくん、」
「……」
「パセリくん!!」
「な、なんや俺のことか!って、俺の名前はパセリちゃうわ!」
「ごめん。インパクトが強すぎて…」
「小石川な。なんか用か」
「みさとちゃんは?」
「みさと?」


 おかしいな。パセリくんはみさとちゃんを知らないらしい。…よく見たら4組の教室でした。

 
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