「「ぎゃあああああ」」
すべてはその叫びから始まった。
「…なぁ、お前なんか見たか?」
「み、見てない見てない!」
「先輩らうっさいっすわ」
「どうしたん?あ、ゴキ」
「言うなぁぁぁあ!!」
「言うな金ちゃん!呪われるで!」
「ちょちょちょ、誰か何とかして!」
「財前!お前こういうの得意やろ?なんとかせぇ!」
「めんどいからイヤっす」
「役立たねぇ!」
「もうアレや、白石来るまで持ちこたえるで!」
「き、金ちゃん、何してんの…」
「これ、外に出したらええんやろ?」
遠山、ヤツを手に持ち部室の入り口に置こうとする。
「待ーーてーー!!」
「いやいやいや、落ち着こ金ちゃん。置くならもっと遠くに置いてそれじゃウェルカム…」
ドアが開き、白石あらわる。
「…何しと、ん」
金ちゃんがタイミングよくそれを足元に置くと、白石は固まった。
「だから金ちゃんなんでぇぇえ」
「ちょ、部長何とかせぇ!」
すると、やつは飛んだ。嫌な音をたてて飛んだ。それは謙也の真ん前に着地する。
「いきゃゃぁぁぁあ」
「部長ー!財前も金ちゃんも使えねぇあなただけが頼りですコノヤロー!」
「お、俺は謙也と違ってエクスタシーやからな。GでもHでも殺ったるわ」
「ちょ、まてそれ私の教科書!」
ヤツ、再び飛ぶ。
「ぎゃふぁぁあ」
「…え、なんて?」
「え、白石なんて?」
「俺こんなんいっちゃん無理やねん!」
「役立たねぇ!」
「Gって1匹出ると30匹はいるって言いますよね」
「すみません部長今日限りでマネージャー辞めます」
「なあなぁ、これ謙也気絶しとるん?」
「ぎゃああこっち来んなもう死ね白石」
「なんで!?」
ガチャリ、扉があいたかと思えばスリッパをもった千歳が現れた。彼は勇敢にヤツに立ち向かい、宿敵Gをやっつけた。
「騒がしいと思ったら、なんねこん状況」
「ち、千歳好きー!!」
「ここはちゃんと消毒しとかんと奴等は死体に群がるばい」
「なんや嫌な響きやな」
「千歳好きー!」
(で、どうすんすか、気絶した謙也さん)
(ほっとけほっとけー)
(さ、練習行くで)