どうせアイツはたいしたもん入ってないだろう。そう思って、謙也のカバンに手をつけたのがダメだった。


「ぎゃぁぁぁあ」
「どしたマネージャー!Gか!?」
「な、何このイボイボ…吐く」
「……あぁ。謙也、スピーディちゃんカバンに居るで」
「おー!学校までついてきてくれたん?可愛いやっちゃ」
「……ねぇ」
「なん?」
「いや…、え?なにその地球外生命体」
「スピーディちゃんや!」
「答えになってねぇよ!」


 白石から聞くには、謙也は家でイグアナを買っているらしく、それはもう彼女をつくらないくらい溺愛しているらしい。白石のカブリエルといい、テニス部は趣味がおかしい。本当、残念で無駄なイケメンばかりだ。


「なんで学校に持ってきてんの。ちょ、キモいからこっち来んな!」
「キモいいうなや!めっちゃ可愛いやん!」
「カブリエルには負けるけどな」
「愛ゆえやなぁ。スピーディちゃんと俺の心が同調して、会いに来てもうたんやな。可愛いやっちゃ」


 何を言ってるんだこいつは。盛大に気持ち悪い。あ、ちょ!本当こっちこないで!私そういう気持ち悪い系の動物、身体が受け付けないから!


「カブリエルの方が可愛いで!ゼリーは残さず食べんねん!」
「何やと。スピーディちゃんはお座りもお手も伏せもできるわ!ほらスピーディちゃん、お座り!お座り!」
「…できてないじゃん」


「何やってんのテニス部」
「さぁ」


 お昼休みの出来事。


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