▼くだらなすぎて泣ける



「じゃっじゃじゃーん!!見て!見てこれ!!」
「うん、あんぱんだね」
「反応が薄い!薄すぎる!まるで水の分量を間違えたカルピスみたいだ」
「それだけ言ってくれて悪いんだけど、わかりにくい」
「……オレもそう思う」
「で、そのあんぱんが何だって?カルピスの味でもするの?」
「いや、普通のつぶあんぱん」
「………あー、いい天気だなぁ。ね、斎藤くん」
「そうだな」
「え、スルー?」
「昼休みに男三人で中庭って寂しいね」
「何言ってんだよ。女子と過ごせるなんて思ってんのか?はっ、少女漫画の読みすぎなんだよ」
「平助こそ。エロ本の読みすぎだよ」
「な、!?」
「さいてー」
「読んでねえし!!」
「いやー寄らないで変態」
「黙れ」
「「ごめんなさい」」
「…あーあ、それにしても暖かいなぁ。こう暖かいと眠くなってごふッ!!」
「…………」
「なにすんだよ総司!……って、あれ?あら?はじめ、くん?」
「寝転ぶな」
「え?」
「寝転ぶなと言っている」
「あ、てんとう虫だ」
「えっと、もしかしなくてもオレ潰すところだった、とか?」
「………」
「そうらしいね」
「ごめん、はじめくん(めっちゃ痛かったけど)」
「ねえ、四つ葉のクローバーを作る方法知ってる?」
「そんなのあんの?」
「四つ葉って葉が重なっているところとか日陰にあるんだって」
「うんうん」
「で、植物だから光合成も呼吸もしなければならない。けれど光合成をする際に日光の光が足りない」
「そうだよなぁ」
「だから葉を増やして光が当たる面積を広げる。で、四つ葉や五つ葉ができるって訳」
「すっげえ!なら日陰つくれば四つ葉大量じゃん幸せ独り占めじゃん!!」
「欲望丸出しだね。あと出来る確率が増えるってだけだからね」
「おおお!沖田くんが賢く見えますよ、ふっしぎー!眼科行くべき?」
「うざ。テンションうざ。あと、」
「ん?」
「この話全部斎藤くんから聞いた」
「え、?」
「かもしれない」
「かも!?」
「そうだったか?」
「小さい頃そんな話しなかったっけ」
「ミツさんに聞いたんじゃないのか」
「あー…そうだったかも」
「今聞いたら"そうか"って納得できるけど小さい頃にそれ聞いたらがっかりするわ」
「なんで?」
「なんでって、だって幸せの四つ葉って言われてるから見つけたら嬉しいもんだろ?」
「そうだね」
「なのにそんな現実的なこと言われたら落ち込まねえ?」
「そんな僕の反応を見て遊んでいたんだよ、姉さんは」
「………」
「………」
「それ聞いてからクローバーを見る度にあの時の思い出が鮮明に脳裏に浮かぶんだよねあはは」
「…あんぱん、食う?」
「そんな気遣い要らないっていうか、食べかけ渡されても困るって」
「昼休み後何分?」
「10分」
「次英語じゃん」
「オレ英語ってさっぱり」
「日本語もだろう」
「ひっでえ!!」
「口に物含んだまま喋るなよ汚い」
「ごめん」


――ピンポンパンポーン

『3年斎藤、昼休み中に、

「お、土方先生から斎藤くんにラブコールだ」
「きゃーいやらしい」
「黙れ。それに俺だけではないはずだ」
「え?」

沖田と藤堂を職員室まで連れて来い』


「…………」
「ほら」
「なにこれ。なんだよ」
「死刑判決くらった気分」
「総司はともかくなんでオレまでえええ」
「昨日学校の備品を破損させたのはどこの誰だ」
「あいたたた。僕急に腹痛になっちゃったよ」
「嘘をつくな」
「平助あげるからそれで見逃してよ」
「は!?」
「行くぞ」
「やっぱりですか」



20100426
詰め込みすぎ。意味不明。
クローバーの話は友人から聞いた、と思う。
放送の音が本当にこんな風に聞こえていました。

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -