これの続き的なかんじ。
嗚呼、心臓が死にそうだ。
だってもしも駄目だったら、なんて嫌なのに考えてしまうのはきっと精神的に弱っているからだと思いたい。
お構いなしに不安要素を言ってくる奴(特に総司)が居るもんだから、これはもう効果は抜群だ。
大丈夫……大丈夫、だいじょうぶ。あれ、だいじょうぶってどんな漢字だっけ?
「……平助くん?」
「な、なぁ、マジでどうしよう」
「なにが?」
「"だいじょうぶ"って漢字がわかんねぇ」
「(死にそうな顔…)」
落ちるときは落ちるし受かるときは受かる。どっちかしかないんだからこんなにウジウジやっていると更に足が重くなる。
合格発表日。終わるか始まるかが別れる日。受けるのは受けるでいいんだけど、受かるかどうかっていうのが結局のところ、問題。
もしも番号なかったら今までやってきたこと無駄じゃん。あ、今総司の勝ち誇った顔が浮かんできた。そんなのうかばなくていいんだっての。
皺くちゃになった受験番号が書いてある紙はポケットの奥に押し込んである。
「……目を開けないと見えないよ」
「わかってる。今根性入れてる覚悟決めてる」
「平助くんは絶対受かってると思うな」
「へぇ。なんで?」
「なんでも」
そう言い残して隣にあった気配が遠ざかっていくのがわかった。目を開けて見るとボードの前に千鶴の後ろ姿。
自分も近づき、暗記してしまった番号を目で探した。
右から三列目
(ある…よな?)(あるよ。)
「ざまぁみろ総司ー!」
「平助くん」
「ん?」
「これからもよろしくね」
「!、お、おおおう!」
嗚呼、よかった。春がくる。
20100327
正にこんなテンションだった自分。受験生の皆さまお疲れ様でした。