私の夢の光になる
あなたへ



トキヤ、私の夢をあなたに託すよ。
あなたには、どんな人でも笑顔にしてしまうようなアイドルになって欲しい。
本当は、私がその手伝いをしたかったなあ。
でも、トキヤなら自分の力でなれるってこと、考えてみたら当たり前だったね。
私が大好きなあなたの笑顔で、たくさんの人を幸せにしてあげてください。
それが私の幸せです。

あなたはきっと、最期にこんな手紙を寄越すなんて私からの返信が届かないではないですか、なんて言うに違いないね。
それでも、トキヤに伝えたかった。こうしてあなたに言葉を残したかった。
やっぱり私にも、あなたに忘れないでいて欲しいと思うところがあったんだね。
我が儘でごめんなさい。

もっともっと、書きたいことは山ほどあります。
だけどやめておきます。
私がトキヤとの思い出を書き並べるよりも、あなたと私の夢を書く方が意味のあることだと思ったから。

それでも、これだけは言わせてください。
私を大切にしてくれてありがとう。一緒に恋をしてくれてありがとう。
トキヤと恋をして、悲しかったことも苦しかったこともあったけど、その何倍もの幸せを貰いました。
私も、トキヤに幸せをあげていたつもりです。
でももしかしたら、私からの幸せは少ないかもしれないね。
だから、そのお釣りはまた今度渡します。
トキヤから貰った幸せは、私が大切に持っていきます。
次に会ったときに倍にしてあなたに返すから、そのときを楽しみにしていてください。

それでは、しばしのお別れです。
愛しています。
どうか私の長い不在の間も、幸せに過ごしてください。
また、遠い未来に会いましょう、お元気で。






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