「つ、ついに出たべ!」

よっしゃあ、と大きくガッツポーズをしてそれを掲げる。
これが欲しいがためにどれほど頑張ったことか、と。葉隠の目にはうっすらと涙すら伺えた。

この異常な学園生活での唯一心から信頼しあえる人。
出来るならば恋人になったあんな事やこんな事も、と目論むのだが踏ん切りがつかず、モノモノマシーンで"これ"が出たらプレゼントして告白すると決めていた。
そう、決めていたのだ。

「俺は苗木っちに告るべ!これは神のお告げだ!神様は信じてんだべ!」

「待ってろ苗木っちィィイ」と叫びながら彼は購買を出ていった。
ついさっきモノモノマシーンから出てきた色恋沙汰リングを持って。




ガチャガチャに愛が伝わった瞬間だと思います。


「お望みのフィギュアを出したいときはケースを3回なでてから、お金を入れて…ハンドルをやさしくにぎって… あぁっ ダメ!そんなに強く回したらこわれちゃうよぁー」
「黙れビチクソが」