全部山田っちが悪い



「葉隠康比呂殿はぜんっぜんわかってない!」

暇さが高じて山田っちに話しかけ、あのプリングルぶー子とかなんとかいうのの何が良いのか、を聞いてたはずなのにぶー子の話から二次元の話、二次創作の話になり自分の同人誌のジャンルやらを声高らかに語りだしてしまった。

「それでですな、腐層向けに同人誌を描いてみようという事になって、」

どうやら山田っちはこの学園内の人を使って同人誌を描こうとしているらしい。んなもん知らねぇようぜぇなどこに需要があんだよと思いつつも話を聞いていると、ピーン!と神懸かり的なインスピレーションが降ってきた。

「ズバリ!苗木っちは剃毛済みとみた!」
「なぬーーっ!?そ、それは本当の話?」
「俺の占いは3割あたるんだ」

「て…ていもうプレイ……キタ、キタ、キターーー!!これだ、これだよ新ジャンルだよ!うぉーっ!」

「なんか知らんが…喜んでるべ!」

さすがは俺!と思慮深く飛んでった山田っちを見送ってると、霧切っちが話しかけてきた。

「山田君、どうしたの?『苗木誠殿・剃毛TEIMOU!』なんて叫んでたけど」
「苗木っちが剃毛だったんだべ!」
「まさか…ていもうプレイ…誰よ、誰となのよ!」

青い顔でそう言うや否や、どこかへ走り去ってしまった。

「霧切っちも喜だんだべ!」

いやぁ剃毛の何がいいんだかさっぱりわからないけど何か流行ってんのか。最近は男も足や脇のムダ毛処理とかするらしいし女子か!なんて思ってたけど意外とモテんのか、そうかそうかお腹すいたもう夕食時だな!
そう思って行った食堂はなんか皆さん狂乱してらっしゃった。



「だから!誰と剃毛してるのか聞いてるだけじゃない!」
「だからそんな事してないって!」
「苗木誠殿!その話kwsk」
「苗木っ!サイテー!」
「私のマイハサミで剃毛してアゲルわぁまこちーん!」
「誰とどこでどこを剃毛したのか詳しく話しなさい」
「霧切さんそれセクハラ!」
「男体化霧切×苗木ktkr!!」
「みんな剃毛剃毛言わないでよ!」


俺はそっと、縮こまって食事をしている不二咲っちの隣に座った。





全部山田っちが悪い
俺は悪くないべ!






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