日常




"超高校級の幸運"として希望ヶ峰学園に入学してはや1年が過ぎていた。

希望ヶ峰学園は生徒や学園の設備以外は割と他の学校とは変わらない。
修学旅行だってあるし部活だってある。
今回みたいに、班別学習だって。

「苗木っち、一緒に組むべ!」

そう言ってきたのは、葉隠クン。
彼の話題は妙なオカルトじみた話ばかりでよくわからないけど、こうやって僕に話し掛けてくれるのは素直に嬉しい。

「苗木っ、そんなバカとじゃなくて私達と組もうよ!」

"バカ"と葉隠クンを指差したのは朝日奈さん。彼女の隣には舞園さんもいる。

「バカってなんだべ、バカって!」
「バカにバカって言って何が悪いのっ、ばか!」
「苗木君、今のうちに向こうへ」

少し離れた場所を連れていこうとする、舞園さん。
…あの二人はいいのかなぁ。

「いいんです。」
「わぁ!?また!?」
「エスパーですから。」

にっこり笑う舞園さんは可愛いけど…いや、文句なしに可愛い。

「って、苗木いないじゃん!」
「舞園っちもいないべ!」

やっと葉隠クンのバカ論争に区切りがついたのか、僕と舞園さんの不在に気づき慌てる二人。
といっても、同じクラス内に居るのだからすぐに見つかるのだが。
…それは舞園さんだって知ってる。

「ちょっと、舞園ちゃんっ」
「仲間外れは嫌だべー!」

ああもう、なんか。


結局、みんなはみんなが好きなんだ。




最初に書いたやつ。懐かしい。
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