素直になれない
「…ティエリアの…バカー!!」
「なっ!…っリリィ!!」
私はティエリアの制止の声を無視してその場から逃げた。
◆素直になれない◆
今日はバレンタイン。私は前から想いを寄せているティエリアにチョコを渡そうと思っていた。
…でも、顔を合わせればいつも喧嘩みたいになって言いたいことが言えなかった。
だから、私は普段やらないお菓子作りをクリスティナとフェルトに教わってやった。
焦がしかけてしまったりしたけど、なんとかチョコが出来た。
「ちゃんと作れたねリリィ!」
「これならきっと大丈夫だよ」
「ありがとうクリスティナ、フェルト!」
「あとはラッピングをして完成だね!」
「うん!」
そう言ってラッピングに取り掛かろうとしたら
「何をしている」
「っひゃあ!!…ティエリア!?どうしてここに!?」
今ここに居ないはずのティエリアがいた。
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