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「におーくんに、終わるまで待っててって、言われました。」
友達があまりにもテニス部に夢中になってしまってて、言いだし辛かった。そのときの友達の顔は一生忘れられないだろう。
「誰がどう見たって、つきあってるよねえ」
嫌味ったらしく伸ばされた語尾も、忘れない。

どこで待っていて、とも言われなかったので、とりあえず門の脇に立っていた。練習中ほどじゃないが何人か女の子がいた。所謂出待ちというやつか。
(立海テニス部ってすごいなあ)
比較的大人しめに、一人ぽつんと携帯をいじっていると、彼女らの甲高い声が耳に入った。
(あ、におーくん…)
一人だった。どこか急いでいるように見えて、なんだか申し訳なく思った。
その次に目に入ってきたのは、ニオーくんに駆け寄る女の子だった。


この違和感は、何?

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