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「それで?つきあうの?」
「そ、そんな急に無理だって!お友達からってお願いしたの」
次の日の朝はニオーくんと会わなかった。きっと部活の朝練だろう。そう考えると、昨日は奇跡だったのかもしれない。
友達に相談したところ、立海のテニス部(仮)のくだりにひどく食いつかれた。嬉々として私に話題を振ってくる。
「で、名前は何て言うの?」
「えっとね、におーくん」
「え、銀髪の?」
「うん。よく知ってるね」
「だって立海の仁王くんって、かっこいいので有名じゃん。うちの学校にもファン多いよ」

ふとニオーくんを思い出した。確かにそこらの俳優よりもかっこいいとは思ったけど、そんなに有名だったなんて。
「…私、凄い人に告白されちゃった?」
「うん」
あまりにもばっさりと言われたので、受け入れるまでに時間がかかった。授業中もニオーくんで頭がいっぱいで、放課後が近づくにつれて、更に胸がざわついていった。
「ど、どうしよ…」
「名がどうしたいかだよ。仁王くんがどうとか関係ないでしょ」
男の子よりも男前かもしれない友人に、お礼として何が欲しいか尋ねた。ポッキーとか、お菓子かと思っていたのに。
「じゃあさ、立海のテニス部の練習、見に行こうよ」


立海って行ったことないけど、大丈夫かなあ。

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