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「知らない男の子に告白されて、びっくりして電車に乗れませんでした」

…なんてそんなことが遅刻の理由になる訳もなく、私は今静かな教室で静かに怒られている。みんなの視線が痛い。私の学校は女子高で、学校はヤマトナデシコを育成するなんたらかんたらで、礼儀や規則にひどくうるさい。最近当てたパーマが見逃されたのは普段の素行がよかったお陰だったのに。
「姓さんは放課後居残って課題をして下さい」
今日の再放送のドラマは最終回なのに。

山のような課題を仕上げて、職員室に提出したときはもう日が傾いていた。熱心な部活生はまだ活動をしているが、校舎にはほとんど人はいない。友達も帰ってしまった。一人寂しく歩いて駅まで向かう。次の電車まであと十分足らず。少し走れば間に合うだろう。私は小走りで駅まで向かった。


結局最終回はどうなったんだろう、と考えながら。

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