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白石くんと数学

「なあなあ白石ぃ」
「…」
「ひまやー」
「…」
「みんな数学の何がおもろいんやろ」
「…」
「なあ白石ー」
「やかましわ、ちょっとぐらい静かにしぃ」
「そんな教科書で口隠さんでも大丈夫やで」
「姓は教科書とワークを開け」
「関数わからへんもーん」
「ちゃんと聞いてたらわかる」
「白石お得意の基本やな!さすが四天宝寺のバイブル」
「黙れ言うてるやろ」
「え、怒った?」
「…」
「し、しらいし?」
「…」
「ちょ、ごめん白石調子乗った」
「…」
「ばかにしたつもりやないんやで」
「…」
「ごめんな、あたし白石と隣になってテンション上がってるねん」
「…」
「白石…?」
「…この問題解いたら喋ったるから」
「え、どれ」
「問3。…せやから、あんまじっと見んといて」「何で?」
「何でもええやろ」
「…白石」
「…何?」
「問3教えてよ」
「ええよ」
「机くっつけていい?」
「向かい合わせにしよか」
「うん」





(あのふたりがうっとうしいて集中できへんっちゅー話や)

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