Ami con Lei è promesso per sempre. 彼は帰って来なかった。 いいえ、帰っては来た。 冷たい、なにも喋らない亡骸となって。 石に潰されたのに、貴方の身体はなにごともなかったかのように綺麗だった。 彼の手に握られた一対の指輪。 その指輪に彫られた言葉。 “Ami con Lei è promesso per sempre.” なんてことでしょう。 私はここでやっと、自分の気持ちに気付いた。 私はシーザー・A・ツェペリを愛してる。 でも、なにもかも気付くのが遅過ぎた。 私が彼への愛を気付いたのは、彼がこの世からいなくなってから。 遅過ぎた愛は、もう誰にも伝えられずに、私の中に降り積もるしかない。 シーザー、シーザー、 私、まだ信じられないの。貴方が、ずっと一緒にいた貴方がいなくなったなんて。 もう、抱き締めてもらえない。 もう貴方の声を聞けない。 貴方の肌を、ぬくもりを感じられない。 私、泣かないわ。 貴方を、泣かずに待ってるから。 だから、早く帰ってきて。 これで、私とシーザーの物語は終わった。 永遠に始まることのない物語。 永遠に、終わることのない物語。 シーザー、私も愛してるわ。 “Ami con Lei è promesso per sempre.” 「永遠に君との愛を誓う」 back |