「名前ちゃああああああんんんんん！！」


顔を涙でぐちゃぐちゃにしたのび太くんが私に抱き着く。

それにしょうがないなぁ、なんて思いながら、のび太くんの頭を撫でる。


『で、今日はどうしたの？』
「ジャイアンがぁ！」


その言葉にまたかぁ、なんて考える。
ジャイアンくんは反省しないなあ…

怪獣のように泣いてるのび太くんにクスリと笑みを零した。


現在小学四年生な海野名前。
元高校生な私は某猫型ロボットなのに青狸と勘違いされるロボットが頑張るお話しの世界に生まれ変わちゃったみたいです。てへ。

いや、笑い事じゃないんだけどね。

でもさ、のび太くんの幼馴染なんてポジション的に美味しいよね！
しずかちゃんとのび太くんの行く末をうへへと見守りながら、楽しく過ごさせていただいてます。

うん。私って、順応力あるよね。

それに今は勉強が楽しくてしょうがない。
…あ、今「頭おかしいな、こいつ」って思ったでしょ？

だって、勉強が簡単簡単なんだもん。
もうねぇ、高校生時代の勉強も簡単で！
頭の容量が多くなった気がするよ。えへへ。
アメリカにいたら、きっとスキップ使ってるよ、わたし。

とりあえず、早くドラえもん来て欲しい。

あの顔を触りまくりたい。
ドラえもんって硬いのかな？柔らかいのかな？わくわく。
映画では歯茎とかあったけど、実際はどうなってんだろう。
だってロボットだよ？硬いっぽいじゃん。
でも、アニメでも漫画でも、のび太が抱き着いてたドラえもんはなんか柔らかそうだったし…

うーん、気になる！

これはドラえもんが来たら抱きつかせてもらおう！ドラミちゃんにも抱きつこう！
ち、痴女発言なんかじゃないんだからね！好奇心旺盛と言いたまへ！うそです。言ってください。


「でねっ、でねっ、ジャイアンが僕のまんが返してくれないんだぁああ！！」
『大丈夫。私がジャイアンに言っといてあげるから。ね？』
「ほんと…？」
『本当だよ！』


上目遣いのび太くん可愛いなあ、なんて思いながら、のび太くんを撫でる。


「約束だよっ！」
『うん、約束』


とりあえず、ジャイアンにチョップでもしとこうと思います！

可愛い幼馴染のためですもの！