1705年ーーーー

『ヒューイー!』
「どうしたんだ?」
『あのね、あのね!明日は新しくここに人が来るんだって!楽しみだねー!』


私はヒューイに駆け寄って抱きつきながらそんな世間話をする。
ヒューイが人間に興味ないのは知ってる。
むしろ、嫌いだってことも。
でも、楽しみなんだもん!


「そうか。俺は別に楽しみじゃない。」
『知ってるよー?』
「でも、」
『?』
「名前が楽しみならいいと思う。」
『!ヒューイ好きー!』


ヒューイはそう言って私の頭を撫でてくれる。

小さい頃、記憶のない私を拾って育ててくれたのはヒューイ。
そんなヒューイが私は大好きなのです!


『そういえばね、最近変な夢見るんだよねー』
「変な、夢?」
『うん!よく覚えてないけど楽しかったー!』
「そ、うか……」


ほんと、どんな夢だったけ?
すっごく幸せだったんだよね!
ヒューイと繋いでいた手をぎゅっと強く握る。


ぼそっ「思い出さなくていい。」
『?ヒューイなんか言ったー?』
「いや、」
『ふーん』


ヒューイがなんか呟いた気がしたけど違かったようだった。


「……で、何の用かな、モニカ」
『へ?モニカ?』


ヒューイがいきなり振り返ったので私もヒューイと同じように振り返る。
その視線の先には長い金髪の美少女の姿。


『あ、ほんとにモニカだー!』
「わっ、ど、どうして解ったの?」


モニカを見つけた途端に思いっきり抱きついた私をものともせずに受け止めながら、モニカはヒューイに疑問を訴える。

私も気にせずにモニカにぎゅーっと抱きついた。


「バレバレだよ。その目立つ髪が時々視界の隅に映っていたからね。」
『私は気がつかなかったー!ヒューイすごいねー』


ヒューイはにこにこしながらモニカの問いに答える。
そんなヒューイにモニカは顔を真っ赤にしていた。




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bkm
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