癒し補給してます


『梓ちゃんかあいい〜』
「う?」


 梓ちゃんを抱き締めながら、癒し補給中。


「美羽ちゃん、おやつはクッキーでもいいかしら?」
『はい!』


 若葉さんテラ美人。梓ちゃんと若葉さんに囲まれながら、キャッキャッうふふ。なにこれ天国。変態に会った後だから、余計癒される。うふふ。えへへ。
 変態野郎と優太くんと圭くんと顔合わせしたあと、荻野家に帰ってきた私。優太くんと毒の話で盛り上がったのは秘密です。圭くんとはもともと仲良しだけどね。変態野郎の相手を任せたら、私は文句言われたけど気にしない。だって、私のが文句言いたい気分だったし。ちなみに、荻野さんはまた警察署に戻りました。なんか、またヤギが出たらしい。荻野さんったら大変ね。


「うー」
『うーん、私、梓ちゃんの言葉わかんないなあ。あ、でも梓ちゃんが可愛いのはわかる』
「う!」


 梓ちゃんが私に抱き着いてくる。と、思ったら梓ちゃんに「立て」ってジェスチャーされた。それに不思議に思いながらも、身体をよっこらしょと立ち上がらせる。すると、突然の浮遊感。…え?浮遊感?


『ちょ、うぇぇええ??』
「う!」
「あらあら、梓ちゃん。美羽ちゃんと仲良しでいいわねぇ」


 いやいや。若葉さん、そんな。私、梓ちゃんにお姫様抱っこされてるんですけど。そんな簡単に済ませていいんですか。てゆーか、梓ちゃん…しっかりと荻野さんの血を継いでるんですね…


『いや、大丈夫。梓ちゃん可愛い。』
「う!」
『え、花束?てか、片手で私を持ってる?』


 何故か梓ちゃんに花束を渡された。あ、造花だ、これ。ちょっと安心した。本物だったら、何処から出したのか気になるところでした。それにしたって、梓ちゃん。受け取ったはいいけど、なぜに花束なんだい?


『えっと、梓ちゃん?』
「ふふ、梓ちゃんは美羽ちゃん大好きなのねぇ」
「うー!」
『え、照れる。私も梓ちゃん大好き』


 梓ちゃんにお姫様抱っこされながら、そう言うと、梓ちゃんにおすわりさせられた。それから、え。


『んんっ?!』
「…う!」


 うわあい。ファーストキス取られたあ。なにこの子。手早あい。


『……気にしない。うん。』
「う?」
『大丈夫大丈夫。梓ちゃん、好きよ。』


 ファーストキスぐらい…うん。梓ちゃん大好きだし、私。


「クッキー焼けたわよー」
『はーい!梓ちゃん、一緒に行こ?』
「う!」


 今度は私が梓ちゃんを抱き上げて、若葉さんのところに向かった。




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